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CKAを取るまでの道のりと学習の記録 #kubernetes #k8s

この記事は1年以上前に投稿されました。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

こんにちは、クリエーションラインに6月から参加した千村と申します。クリエーションラインは日本で唯一のKubernetes Training Partner ということで、この機会に私もKubernetes Trainingを受講して、そのままCKA(Certified Kubernetes Administrator)を取得してみました。

目的は、Cloud Nativeを拡大するためのスキルアップです。決して資格取得で貰える報奨金のためではありません。

ここではCKAの紹介と、学習内容含めた受験記ということでお話ししたいと思います。

なお、以下の内容は2019年9月時点のものとなります。以降は変更されている可能性があるのでご注意ください。

CKAとは

CKA(Certified Kubernetes Administrator) とは、読んで字のごとくKubernetesクラスタの管理者としてLinux Foundationから公認を受けた人のことです。もっと具体的に言うと、Linux FoundationのCKA Examに合格した人のことです。対になるCKAD(Certified Kubernetes Application Developer)と並んで、Kubernetesに関するスキルを証明する唯一の資格となります。

CKA Examについて

Kubernetesクラスタの管理者としてのスキルを証明するための、オンラインでのハンズオン形式の試験です。Kubernetesのコンセプトや各オブジェクトに関する基本的な理解と操作、またKubernetesクラスタ自体の構成やトラブルシュートに関する能力が問われます。出題範囲など、詳しくはこちらを参照してください。

試験ではWebブラウザ上に試験課題とコンソールが表示されまして、実際にコンソール上で手を動かして課題を解いていきます。kubernetes.io 上の公式ドキュメント以外のWebサイトや書籍を見ることはできません。頭の中に知識を叩き込みつつ、公式ドキュメントに慣れ親しんでおきましょう。

試験は3時間で24問の問題を解くことになります。合格スコアは74%ですので、すべての問題を解く必要はありません。基本的な知識が理解できていて公式ドキュメントから適切に情報を検索することができれば、合格点をとるのは難しくないと感じました。

オンラインでの受験となりますので、自宅でも受験可能です。私は自宅で受験しました。不正防止のため、他人が絶対に入ってこない、かつ他人の声が聞こえない静かな個室である必要があります。会社の会議室やレンタルスペースを借りて受験する方もいるようです。カフェなどの公共スペースでは受験できませんのでご注意ください。

また、当日の身分証明書としてパスポートが必要です。

試験に落ちた場合でも、1回のみ再受験が可能です。過去問や問題集もありませんので、試験のイメージをつかむために早めに1回受験してみるのも有効だと思います。

CKA受験の流れ

申し込み

CKAを受験するためには、2つの方法があります。

宣伝というわけではないのですが、クリエーションラインではCKA/CKADの請求代行も行っています。会社経費での受験等で円建ての請求書が必要な場合は、クリエーションラインのWebサイトからお申込みください。とは言っても、大体のケースでは直接Linux Foundationに申し込んだほうがいいと思います。

また、試験種別としてCKACKA-JPの二種類があります。後述しますが、CKAの場合は試験官が英語話者、CKA-JPの場合は試験官が日本語話者となります。クリエーションラインから申し込む場合、申し込みフォーム上で選択可能です。※1

今回は、Linux FoundationのWebサイトから直接申し込みました。はい。請求書が不要な場合はこちらの方が手間もなく時間もかからずスムーズです。受験費用の支払いはクレジットカードです。

受験まで

申し込みが完了すると、受験用のポータル画面が閲覧できるようになります。ポータル画面ではチェックリスト形式で受験に必要な準備を進められるようになっています。やるべきことは大きく下記の3つです。

  • 受験日時の設定
  • 受験用PCの準備
  • 受験用ガイドの確認

受験日時はオンラインで都合の良い日時を選択できます。Timezoneにだけ気を付けましょう。今回は日曜の朝10:00に受験しました。変更は試験24時間前まで可能です。

受験用PCにはWebカメラとマイク、GoogleChromeと拡張機能のインストールが必要です。ポータル画面からCompatibility Checkを通して、要件を満たしているかの確認ができるようになっています。

受験用ガイドには試験における注意事項や禁止事項、リテイクポリシーなどが記載されています。ポータルもガイドも、試験種別に関わらず英語です。

受験当日

予定時間の前後15分以内に、ポータルから試験画面に移動します。15分を過ぎるとNo-Show扱いになるので注意してください。受験を開始すると、当日の試験官から、ブラウザ上のチャットで試験指示があります。申し込み時の試験種別によってチャットの言語が異なります。私はCKAで受験したので、英語での指示でした。日本語での指示が希望であれば、CKA-JPで受験する必要があります。※2

試験開始前に、身分証明書および試験環境の確認を求められます。あらかじめ机の上にPCと身分証明書(パスポート)以外に何もない状態にしておいてください。

確認が終わると、試験が開始されます。3時間の長丁場になるので、体調を整えて臨みましょう。ハンズオン形式なので忙しく手を動かすことになり、なかなか疲れます。ちなみに、飲み物はラベルを剥がしたクリアなペットボトルなら持ち込み可能です。

受験終了後

受験終了後、3営業日以内にスコアと合否が通知されます。私の場合は、日曜10:00の受験で、翌日月曜日の20:00に通知と合格証明書が来ました。スコアは91%でした!

不合格の場合には、1回だけ再受験が可能です。期限は最初の申し込みから1年です。

CKA Examの対策

具体的な試験内容を明かすことは禁止されているので、筆者が実際に利用した教材と学習内容だけご紹介します。

主に利用したのは下記の教材になります。

  • Docker Training 受講
  • Kubernetes 完全ガイドの学習
  • Kubernetes The Hard Way
  • Kubernetes Training 受講
  • kubernetes.io ドキュメント確認
  • CKA Examp 受験記

加えて、ローカルPCにVirtualBoxで遊べる環境を用意して、時折触っていました。

Docker Fundamentals

Kubernetesがコンテナオーケストレーションツールである以上、コンテナに関する知識は前提となります。私の場合はコンテナに関して体系的に勉強する機会もなかったので、社内で受講したDocker Trainingが非常に勉強になりました。入門編(Docker Fundamentals)のみの受講でしたが、講義中にはKubernetesに関する内容も含まれています。

Kubernetes 完全ガイド

Kubernetesに関するトピックを網羅的に解説している教科書的な書籍です。他の方の受験記を読んでも、この書籍を中心に学習を進めているケースが多いようです。演習で手を動かしながら一通り読み進めました。

ちなみに、著者の青山さんは2019年3月から技術アドバイザーとしてクリエーションラインにジョインして頂いています。

Kubernetes The Hard Way

Kubernetes The Hard WayはKubernetesクラスタ構築のチュートリアルとして有名なドキュメントです。実際にはKubernetesクラスタ自体の構築はGKEなどのマネージドサービスや、kubeadmを利用することで簡単に完了することができます。このドキュメントではあえて手作業でKubernetesクラスタを構築することで、Kubernetesクラスタに関する理解を深めます。他の教材でもクラスタの構成は説明されるものの、実際に手を動かして触ることは少ないため貴重な機会になりました。

Kubernetes Training

8/27-8/30にかけて開催されたKubernetes Trainingに参加しました。トレーニングの詳細はこちらをご覧ください。※3

トレーニングは一日中Kubernetesに触り続けて丸4日間、Kubernetesに関する基礎的な概念から実用的な事柄まで広く学ぶことができます。CKA Examのためのトレーニングというわけではありませんが、CKA同様にLinux Foundationがプログラムを作成していることと、演習で手を動かす機会が非常に多いことから、CKA Examとの相性は非常に良いと感じました。私の場合はこのトレーニングを8/30(金)に修了して、2日後の9/2(日)にCKA Examを受験しました。

kubernetes.io ドキュメント

唯一CKA Exam受験中に参照できるドキュメントになります。多くの情報が記載されているので、各情報のおおまかな場所と検索の仕方は覚えておきましょう。このドキュメントを使いこなすことが合格への一番の近道かもしれません。特にKubernetesクラスタの管理に関する内容が他の教材に比べて非常に充実しています。数は多いですが、Tasksはざっと目を通しておくことを勧めます。

私はKubernetes完全ガイドを読み進めながら、相当する記述をドキュメント上で探す練習をしていました。

CKA Exam 受験記

過去問や問題集のないこのCKA Examを受験する上で、何より参考になるのが様々な方が書かれている受験記でした。このページを見ている方々は、もしかすると受験記を探されている真っ最中かもしれません。

試験のイメージをつかんで学習の手がかりとするためにも、様々なCKA Exam 受験記を読んで回るのをお勧めします。この記事も、その一助となればいいなあと思い書いてみています。決して宣伝のために書いているわけではないのです。でも、もしよければクリエーションラインのトレーニングを受講してくださいね!!!

おわりに

Cloud Nativeな世界では間違いなくスタンダードになりつつあるKubernetesですが、日本国内ではまだ発展途上です。世の中をもっとCloud Nativeにしていくために、まずはCKAを取得してみませんか!

最後は混じりっ気なしの宣伝になりますが、クリエーションラインではKubernetesをはじめとして、クラウド、OSS、アジャイル、DevOps、データ解析・機械学習等の先端技術領域で様々なサービスを展開しています。ご興味のある方は、こちらまでお問い合わせください。

※1、※2:(2023年2月追記)2023年1月1日より、CKA-JP, CKAD-JP, CKS-JPの試験監督も英語話者となっております。
※3:(2023年2月追記)現在弊社で提供しているトレーニングはこちらでご確認いただけます。

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