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Regional Scrum Gathering Tokyoにスポンサーとして参加して良い企業文化が生まれた話 #RSGT2019

この記事は1年以上前に投稿されました。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

Regional Scrum Gathering Tokyo Advent Calendar 2018 6日目です。前日は@Toshiyuki Ohtomoさんの「社外スクラムマスターとしてRSGTについての思いを書きたい(かも)」でした。
RSGTへの参加の経緯なども興味深く読ませていただきましたが、以前登壇されたときの資料「泥臭い受託開発Dev love関西」https://www.slideshare.net/toshiotm/dev-love-34792522
は、とても興味深かったです。色々わかり過ぎてポイントあげるとこれで一本ブログが書けそうなぐらいですw

社外のチームと楽しくないときはいつか?
「納品後の瑕疵について話す時」

は特にわかり過ぎて心がちょっとチクチクしましたw


アドベントカレンダー自体、参加するのは初めてなのでどう書き始めればよいのか、どれぐらいの長さがいいのかということもわからず、書き進めてみたところかなりの長さになってしまいました。(社内の人にレビューしてもらったフィードバックが、「すごく赤裸々で面白いんだけど長いっす^^;」とのことで一部カットしましたw)。
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目次
前回RSGT2018のスポンサーになった理由
リチャード・シェリダンさんの講演
イベント後の具体的なアクションとそれによる変化
チームビルディングを目的としたWeekly朝会
イベント会期中に出会った方々との交流
まとめ

クリエーションラインは、Regional Scrum Gathering Tokyo(以下、RSGT)2018のシルバースポンサーとしてイベントにブース出展し、私もブース担当&聴講者として参加いたしました。
前回のRSGTに参加してから行ったこととそれにより発生した事象についてまとめてみます。それを書き連ねていくことでRSGTの素晴らしさが伝われば非常に嬉しく思います。

前回RSGT2018のスポンサーになった理由

まずは、弊社として何故スポンサーになろうと思ったのか、というと、「Joy,Inc. ジョイ・インク 役職も部署もない全員主役のマネジメント」の筆者であるリチャード・シェリダン氏が基調講演をするということを聞き、そんなイベントに会社として少しでも関わりたいという想いからでした。

この「Joy,Inc.(日本語版)」が発売されたのが、2016年12月。この本を知ったきっかけはこの本の翻訳を担当された方々のお一人である吉羽 龍太郎さんでした。(Joy,Inc.は5名の翻訳者の方々が担当されました。詳しくは後述。)

弊社は、2012年からChefというIaC(Infrastructure as Code)を実現するツールを提供する会社のパートナーとして国内において導入支援ですとかサブスクリプションの販売などを行っていました。(IaCはDevOpsを促進していくための要素(ツール)の一つです。)ただ弊社は、まだその頃DevOpsが何なのか本質的に理解できておらず、ツールをツールとして売ろうとしてました。当然ながら全くユーザには響かず売れません。
そんな悶々としているなかで2014年5月に「Chef実践入門」という本が出版され、一部のエンジニアのなかでChefというツールが注目されるようになりました。その著者の一人が吉羽さんでした。その本の著者の方々はとてもキラキラしており、「なんか一緒にできないかなー」という一種憧れをもって、その存在を認識しておりました。
そこからしばらく経ち、私たちも色々な成功と失敗をすることでDevOpsを理解し実践できるようになりました。その後DevOpsというキーワードが縁で、Microsoftの牛尾さんと出会います。
牛尾さんとは、2016年の前半から毎月DevOpsハッカソンやったり、
http://simplearchitect.hatenablog.com/entry/2016/04/04/080224
Microsoftさん主催のでっかいイベント(de:code)でコラボしたりさせていただきました。
https://www.microsoft.com/ja-jp/events/decode/2016/special.aspx
http://simplearchitect.hatenablog.com/entry/2016/03/18/075621
そのつながりから、ありがたいことに吉羽さんともお話する機会がありました。
その吉羽さんが翻訳を担当された新しい本がでるということを吉羽さんのブログで知り、購入した本が「Joy,Inc.」でした。

この一冊の本が色々なアクションと出会いを生んでくれました。
「Joy,Inc.」の内容については、今回書き連ねることのフォーカス外ということで多くは述べませんが、素晴らしい本ですので、読んでいない方は是非一読されることをお薦めいたします。

弊社は前述したとおり、2012年ごろからDevOpsを取り組んでいくなかで、会社(組織:チーム)にとって文化的なものが非常に大事だとは認識するようになっていたのですが、自社内において具体的なアクションは(忙しさにかまけて)出来ていませんでした。チームメンバー(社員、契約社員を含む社内で活動する方々)にある意味で依存していました。そのような状態では、当然相互のコミュニケーションに問題があり、結果として当然チームメンバー相互の充分な協力は得られていませんでした(一部のチームでは実践できていましたが、全社でできていたのかというとできていなかった)。

この本を読み、まずは動き始めなければということで具体的なアクションを取り始めました。

まずは以前からやりたいと思っていたのですがなんやかんやと言い訳をつけて実現出来ていなかったチームビルディング(メンバー相互のコミュニケーション強化によるチーム全体の強化)をやることを決めました。
しかし、自分たちでやるのは難しいということで、吉羽さんが所属されているAttractor様(https://www.attractor.co.jp/)に、チームビルディングのためのワークショップをお願いしました。


2017年3月


2017年10月

このチームビルディングワークショップも私たちの文化を変えるきっかけの一つになりました。
このワークショップも素晴らしいので、会社の文化を変えて行きたい会社やチームにお奨めです。

これにより社内で有志によるKaizenグループが出来るなど、会社がひとつのチームとして機能していくのを実感するようになりました。
そんなこんなで忙しく過ごしていたところ、元楽天の川口さん(まだそのときは楽天の中の方でした)から「来年のRSGTにリチャード・シェリダンさんが来るよ」という情報を聞きました。
私はこのイベントのスポンサーになることでリチャード・シェリダンさんに社名を知ってもらえるかもしれない、、こんなチャンスは滅多にない!という個人的な想いと、会社にとってもリチャード・シェリダンさんの話に共鳴するような人との出会い(リクルーティング)の機会でもあると思いました。また、ちょうど2017年7月からGitLabのパートナーとして日本でのサブスクリプションと導入支援サービスの提供を開始していたこともありその広告宣伝もできる、ということでスポンサーになることを決めました。
(個人的にはリチャード・シェリダンさんに会いたいという気持ちがほぼ100%でした^^)

リチャード・シェリダンさんの講演

そして迎えたRSGT2018。
そこには、リチャード・シェリダンさん。
私はアイドルにでも会ったかのように興奮していました。
「あのJoy.inc.の人だ!」
講演内容についてはこの本に書かれていることやYoutubeでアップされているものではあるのですが、やはりライブは違います。講演を聴いている間に、色々とやりたいことが溢れてきました。


リチャード・シェリダンさんにサインもらう私。「君の名前は、Tadahiroだね」と言われているところ。


豪華翻訳陣(手前から、吉羽さん、原田さん、やっとむさん、永瀬さん、川口さん)の方々も勢ぞろい。皆さんからもサインをもらい、嬉しくてニヤニヤしている安田w


リチャード・シェリダンさんと共に弊社ロゴが(感涙)

リチャード・シェリダンさんの講演以外も、このRSGTというイベントは本当に素晴らしいイベントでした。
岩切晃子さんの基調講演、講演以外のホワイエで繰り広げられる議論(OpenJam)、3日目のOST(Open Space Technology)、著名アジャイルコーチからのアドバイスがもらえるコーチーズクリニック、やる気あふれるジョブボード etc.. あげるときりがありません。なにより参加している方々のモチベーションと意識の高さが素晴らしいイベントで、安易に聞こえてしまうかもしれませんが、「最高のイベント」でした。

イベント後の具体的なアクションとそれによる変化

チームビルディングを目的としたWeekly朝会

弊社では毎週月曜日の朝一(10:00~11:00)に全社で集まって「全体会議」を行っていました。
もともとは、会社全員が顔を合わせる機会を作る、ということを目的にやっていました。
2017年度は、毎回社員1名が発表担当者となり発表を行っていました。

こんな感じです。
これはこれで実施する意義があったと思いますが発表者も(たぶん)義務感でやっていたので、正直いまいち盛り上がりませんでした。
月曜朝一で全社員が集まるというのは、良い取り組みだと思っていましたが、なにかもっと良い取り組みにできないものか、、と悶々としていました。
が、良い案が浮かばず結局2018年度も毎週担当を割り振って年を越しました。
その状態で迎えたRSGT。リチャード・シェリダンさんの講演内であった「毎朝全社員での朝会の話(全員が15秒程度今日やることをリレートークする)」にインスパイアされ、全体会議でまずはこれ(全員でのリレートーク)をやってみようと決め、実際にやってみました。


そのときのスライドです。
この資料をみて、私自身なんかこれが今年の始めかとびっくりしています。お互いに知ることからスタートする必要があったということです。
このときに撮った写真がこれです。

みんなの緊張感が伝わってくるでしょうか。このときの空気感としては「社長、なんか始めちゃったよ。大丈夫かいな。」でしたw

が、これが大きく弊社の文化形成に寄与することになります。

このWeekly朝会は、今年1年間チームビルディングを目的として、ある週はチームビルディングのためのミニゲームをしたり、またある時は外部講師を招いてワークショップをやったりという場として、継続しました(いまも継続中)。

2月9日のWeekly朝会(チームビルディングゲーム実施)後のアンケート結果(一部抜粋)
チームビルディングすごく楽しかったです。
チームビルディングはコミュニケーション活性化しました、継続おねがいします。
短い時間の中で内容盛りだくさんなので、良かったと思います(脳が活性化された気がします)
チームビルディングワークショップに参加したことがなかったので、今日の朝会で少しだけでも雰囲気を知ることができてよかったです。
今回の様に、チームで協力し作業をする事はとても良いと思いました。
チームビルディングは、普段業務でかかわらない方と接するいい機会で今後も実施していただきたいです。
朝からチームビルディングをすると短時間に集中して考えるので頭が働いてよかったです。
ミニチームビルディング、とても楽しく有意義でした。月曜の朝会でしか設けることができない時間ということで貴重だと思います。
短いアイスブレイクは面白かった。
リレートークも面白いですが、今回のようにチームビルディング等別のことをやっていただけるとマンネリ化しなくていいと思います
ランダムに振り分けたチームでの活動は普段関わりの少ない方とも交流出来るのでとても良いと思いました。
チームビルドのトレーニングは続けた方が良い

2018年 Weekly朝会のざっくりログ(実施内容)

アバウト過ぎて、中のひと以外は意味不明かと思いますが、実際にやったというログとして公開。もしご興味をもっていただいた方がいらっしゃれば、後日詳しく内容を公開していきたいと思います。

この活動により弊社の文化は大きく良い意味で変化しました。
まずは私自身が変わりました。私自身色々と想いは持っていたのですが、それを社内へきちんと伝えていませんでした(以前は伝えていると勘違いしてました。いま結果として伝えきれていなかったのだと感じています)。
こう考えた理由としては、以前は何故あの人は会社の方針と違うことをするのか、、とか私の想いとは別の動きをするのか、、という不満を感じることがままありました。
しかし、今では私の想いを伝える機会が増えたこと、社内のメンバー同士のコミュニケーションが増えたことにより、そのような思いをすることがほぼなくなりました。逆に何故みんな私の意図を汲み取って動いてくれるのだろうかと感じることが多いです(とてもありがたいことです^^)。

毎週月曜日に定期的にこれを実施することは、私個人の負荷は上がりましたが、それにも増して会社全体のパフォーマンスが向上するという結果が生まれました。(会社の業績(数字)としても大変好調で今期は昨年度の約1.7倍になりそう)。

このWeekly朝会によって「関係性の質」が向上し、各自のコミュニケーションが向上したことによって良い情報が得られることにより「思考の質」が向上し、それにより「行動の質」が向上し、結果として「結果の質」が向上するという、いわゆる「組織の成功循環モデル」が自然と回りだしている状態となっていました。
「組織の成功循環モデル」
http://mag.executive.itmedia.co.jp/executive/articles/1112/05/news007.html

イベント会期中に出会った方々との交流

会期中に本当に色々な素晴らしい方々と新しく出会うことができました。このイベントをきっかけにクリエーションラインという会社を知っていただき、二人のエンジニアが弊社にジョインしてくれました。
そのうちのひとり小坂さん。彼との出会いは、3日目の岩切さんの素晴らしいクロージング基調講演が終わったあとに、実行委員の川口さんからの「隣の人と会話してみましょう」という呼びかけがきっかけでした。お互い自己紹介をして、私は会社の紹介をしました。彼は個人でイベントに参加し、このイベントに参加することで変わりたいと頑張っている人でした。これをきっかけに一度会社見学に来て、弊社の活動内容を知り、興味をもってくれ結果としてクリエーションラインにジョインしてくれることになりました。

もう一人の笹さんとのストーリーはまた別の機会で(彼が12/20のRSGTのアドベントカレンダーでこのことを書くという噂もあり、個人的にはそれを楽しみにしています^_^)

左から、小坂さん、安田、笹さん。

まとめ

RSGT2018にスポンサーとして参加したことによって、上記に書き連ねたようなことが起こりました(ここに書いたこと以外にも多くの変化があるのですが、それはまた別の機会に書き連ねてみたいと思います)。会社、組織をマネジメントする方、プロジェクトに参加する方を含めあらゆる組織(チーム)を良くしたいと思っている企業や個人は、間違いなく参加したほうが良いイベントです。また、そのような良くしたいと想っている方々との出会いを求めている企業や個人の方も、スポンサーとして、ボランティアスタッフとしてイベントを支援してみてはいかがでしょうか。その価値は充分過ぎるほどあります。

そして、来年のRSGT2019にも弊社はスポンサーとしてブース出展します。クリエーションラインのブースに私もいますので、是非会いに来てください!
是非、これまでのことや、これからのことなど、色々な話をしましょう。お会いできるのを楽しみにしています^^

かなりの長文になってしまいました。最後までお読みいただき大変感謝です。

明日は、Harada Kiroさんのアドベントカレンダー7日目「Thanks note to MB」です。「MB」ってなんのことかわからず、ぐぐったのですが「メガバイト」ぐらいしかでてこなくてなんのことがわからないという素人さに悲しくなってきました。。明日のKiroさんのブログでまた新たな知識を得て少しずつ成長したいと思います^^

Author

代表取締役社長です。会社のみんなが快適に楽しく過ごせるにはどうしたら良いのかをいつも考えています。
最近8歳の息子はクワガタ虫にハマってしまい、虫取りに連れてけ連れてけとわーわー騒ぎます。「うるさいなー」と思いながらも、この可愛さはいつまで続くのかなぁと感慨深く噛み締めてます。

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