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[和訳]Dockerの公式サポートについて #docker

この記事は1年以上前に投稿されました。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

本稿は Support From The Source: Getting Official Docker Support(2016/7/7) の和訳記事です。

Dockerはどんなアプリケーションでも、どんな場所でも構築・出荷・実行できるオープンプラットフォームです。レガシーなサービスでも、マイクロサービスでも、Linuxでも、Windowsでも、開発部門やIT部門がアプリケーションのパイプラインに関する作業をより速くできるよう、DockerはOS・インフラとともに、アプリケーションアーキテクチャに依存しないプラットフォームまでも提供します。企業や組織はDocker化したアプリケーションを、顧客に対するサービス品質の水準であるSLAを満たす事によって製品化しようと考えるため、追加のツールやサポートを必要とすることがあります。Dockerはフリーのオープンソースソフトウェアとしても、エンタープライズ向けのサービス品質を提供する有償サポートと組み合わせて利用することも可能です。

 

オープンソースのサポート

Dockerチームとコミュニティは数か月ごとに、Docker Engineとその他の関連オブジェクトのアップデートを共同でリリースしています。Dockerソフトウェアの最新バージョンに対するDocker Engineのオープンソースサポートは、IRC、GitHub、Dockerフォーラムを通して提供しています。すべてのバグ・問題点は公開され、提供者・管理者問い合わせ用のDockerレポートに記録されます。その後、修正とパッチが適用され、インクリメンタルバージョンとしてアップストリーム(親ブランチ)のDocker ソフトウェア向けにリリースされます。

 

有償のDockerサポート

Dockerはアップストリーム(親ブランチ)のDocker Engineソフトウェアに対して直接提供するか、あるいは公式サポートパートナーを通して有償サポートも提供しています。有償サポートは、オープンソースサポートとは以下の点で異なります:有償サポートでは、複数のDocker Engine(CS Engine)バージョンへのサポートや、専門的なサービス、問題解決のための個別対応等のサポートを提供しています。それにより企業は、採用するバージョンやDocker Engineをアップグレードする頻度を柔軟に選択することができます。また、有償サポートは、その設計が認証されており、相互運用性や完全なAPIサポートなども提供しているため、顧客のDocker環境が仕様通りに動くことを保証します。どんな問題でもすぐに修正され、パッチ/hotfixが適用されます。さらに、これらはサポート対象のすべてのバージョンに対して移植され、最終的には上位バージョンのDockerに統合されます。

安定性:Dockerのリリースの周期はあらかじめ告知されていて、サポート期間が長いので、無理なくアップグレードすることができます。パッチと修正はすべてのサポート対象バージョンに対して移植されています。互換性と相互運用性が認証・サポートされているため、システムが仕様通りに動くことが保証されます。

安全性:Dockerはセキュリティ脆弱性の問題に率先して取り組み、hotfixをリリースし、その修正をすべてのサポート対象バージョンに移植し、顧客にアップデートを報告します。Docker Engineは現時点においてデフォルトで最も安全性の高いコンテナランタイムとして、製品単体としての評価を受けてきました。

専門性:DockerエンジニアはDockerのプラットフォームロードマップを動かすオープンソースプロジェクトの主要な管理者・貢献者です。Docker社と認可済みサポートパートナーのサポートエンジニアがDocker、分散システム、アプリケーションに対して提供する技術的な専門知識は深く、スムーズなオペレーションを保証します。

 

コンテナフォーマットだけでなくDocker APIのフルサポートにより、開発からプロダクションまで、そして環境間でのシームレスなポータビリティを保証します。設定の変更は必要ありません。また、ツールやソリューションの広範なエコシステムにおける相互運用性も保証しています。

 

フォークされたプロジェクト

オープンソースプロジェクトはオーガニックなものであるので、分岐が発生するのは自然なことです。そのようなフォークされたプロジェクトは、実際、Dockerプロジェクトのダウンストリーム(子ブランチ)のプロジェクトとなります。フォークはコードブランチのように短命なもので、アップストリーム(親ブランチ)への流れと合流することで解消する「一過性のもの」に過ぎません。アップストリーム(親ブランチ)への流れとの違いを受け入れ、別の道を選択する事により、それは全く別のものになります。ベンダーはしばしばオープンソースプロジェクトをフォークさせますが、べンダー独自の変更を加え、自身のやり方でサポートし、顧客にそのソリューションを販売します。この過程で、そのフォークに個性と、その新しいべンダーのブランドが生まれ、また、Dockerの上流プロジェクトとは異なる期待値、バグ、相互運用性、セキュリティ保証などを生み出します。

 

成長するコンテナエコシステムにおいて、この違いは重要です。「コンテナ技術」をデプロイしようとする組織で、Dockerを採用しようとしている組織においては、Dockerが提供しているものと、いわゆるDockerのフォークしたものとの違いを理解するべきです。Dockerの仕様の基本となる柱は、インフラおよびオペレーティングシステムとしての可搬性やオープン性です。フォークされたものの中には特定のプラットフォームのために開発されるものや、特別なケースとして開発され、非対応のDockerイメージのセグメントを作成するものもあります。これらは、”Docker”としてのソリューションとして伝えられるべきではありません。というのも、Dockerに期待されるようになった相互運用性、可搬性、柔軟性という点で、顧客に対して誤解を招くためです。これらの分岐に対して、Docker からの公式なサポートは有償版もオープンソース版も提供されていません。フォークされたものについてはプロジェクトを分岐させたベンダーが一切の責任を負います。これらの分岐は、Dockerと呼べるものではありません。

 

Docker の有償サポート

Dockerの公式サポートはどこで受けられるのでしょうか?Dockerの有償ソフトウェアとサポートは、Docker社および、公認のリセラーやサポートパートナーのみから、直接受けることができます。公認のサポートプロバイダーはDocker社のサポートエンジニアチームの延長線にあり、Dockerサポートにリストされているものと同様のサービスレベルを提供します。(クリエーションライン追記:日本においてはクリエーションライン社が公認パートナーとして有償サポートを提供しています。)

 

有償サポートは、CS Engineのスタンドアロン版に対して、または、CS Engine, Trusted RegistryとUniversal Control Planeが統合されたソリューションとして含まれているDocker Datacenterのサブスクリプションとして提供されています。

(クリエーションライン追記:価格についてのお問い合わせは、こちらからお願いいたします。)

 

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