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AIとMongoDBを活用してコンテンツのパーソナライゼーションを強化する #MongoDB #人工知能 #レコメンダシステム

この記事は1年以上前に投稿されました。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

本ブログは、2022年1月20日に公開されたMongoDB社のブログ:
Utilizing AI and MongoDB to Power Content Personalization」の日本語翻訳です。


今やコンテンツはいたる所に溢れています。

消費者の探しているものが何であれ、その人の属する業界が何であれ、コンテンツを見つけること自体は難しくありません。問題は適切なコンテンツを見つけられるかどうかです。

そこで登場するのがConcured社です。

Concured社はモントリオールに拠点を構えるAIスタートアップの企業です。マーケティングチームがオーディエンスのニーズにマッチしたWebサイトのコンテンツやセールスコンテンツを提供できるようサポートし、インサイトに基づいたコンテンツのパーソナライゼーションを差別化および強化する必要のあるコンテンツマーケティングチームの支援をしています。

コンテンツマーケターがオーディエンスの興味をより理解し、よりインパクトのあるコンテンツを提供できるようなサービスを目指し、2015年、CEOであるTom Salvat氏によって設立されました。

今回MongoDB社は、Concured社の設立からおよそ1年後に入社したCTOのTom Wilson氏にお話を伺いました。同社における人工知能の活用方法や、Wilson氏の入社した経緯、Wilson氏の考える同社の未来像などが話題になりました。

MongoDB:Concuredはどのような企業なのでしょうか。

Wilson氏:ここ5年から10年の間に開発された人工知能の手法を活用するソフトウェア企業です。マーケティング担当者が作成すべきコンテンツをテーマごとに把握したり、自社のコンテンツや競合他社のコンテンツ業界固有のコンテンツでうまくいっている点を理解したりできるよう、支援します。さらに、お客様のサイトにおけるユーザーのジャーニーをパーソナライズすることで、お客様のコンテンツに対する投資対効果を最大化することができます。

また、サイトの閲覧者に合わせてカスタマイズができるレコメンダシステムを開発しました。このシステムは、ユーザーのプライバシーに配慮したアプローチを採用しており、サードパーティのCookieを使用したり、ユーザーに隠れて情報を収集したりすることはありません。純粋に、サイト内でのユーザーの行動だけに基づき機能します。ユーザーがページをクリックしてページを移動していく中で、ユーザーが関心を寄せている情報に関してプロファイルを作成します。ユーザーの興味関心やユーザーの意図をより正確に把握することで、ブログ記事や製品の説明など、次に閲覧すべきコンテンツをユーザーにレコメンドすることが狙いです。

MongoDB:人工知能のお話が出ましたが、貴社のソリューションにおいて人工知能はどのように活用されているのでしょうか。

Wilson氏:私たちは様々な場面で人工知能を利用しています。他のパーソナライズシステムとは異なり、Concuredのソリューションは、導入作業に時間がかからず、ドメイン側での継続的なメンテナンスも必要ありません。この点は、このソリューションの持つ独自の強みの一つとなっています。弊社のアプローチでは、AIを搭載したボットでお客様のWebサイトのコンテンツを収集します。このAIボットは、関連性の高いコンテンツを見つけ出し、そのテキストやタイトル、その他の関連するメタデータを抽出して自動でインデックス化します。

弊社のシステムは自然言語処理(NLP)の最新テクノロジーを使用し、各ドキュメントごとにセマンティックメタデータを生成します。このメタデータは、多次元空間内の固有のポイントに紐づきます。また、ドキュメント内のどのエンティティが重要であるのかを理解したり、特定の記事がWebサイト内の別の記事とどのような関係であるかを把握したりするうえでも、NLPのテクノロジーは活用されています。AIベースのWebクローラーやWebスクレイパーにより、各コンテンツごとに大量のメタデータを自動で生成しています。

MongoDB:AIは必ずしも100%正確であるとは限らないと思いますが、Concured社のNLPはどのくらいの精度なのでしょうか。

Wilson氏:レコメンダシステムの場合、何が最良のレコメンデーションであるかを断言するのは非常に困難です。同じユーザーでも、日によって、またWebセッションによって、レコメンデーションの内容はまったく異なる可能性があるからです。NetflixやAmazon、Spotifyなどの名前の知られたレコメンダシステムもユーザーが次に閲覧したいコンテンツを表示する試みをしていますが、実際には唯一の正解はないものです。

このため、パフォーマンスの評価は非常に難しく、弊社が使用しているアプローチでも100%正確な答えを得られているわけではありませんが、アルゴリズムに変更を加えた場合、Webサイトの訪問者が記事をクリックする数が増えたり、Webサイトのオーナーが定義したターゲットページ、例えば製品のページやサインアップフォームにユーザーがたどり着きやすくなっているかどうかを見ています。Webサイトにたどり着いた人の数に対して、最終的に望まれるアクションをしたユーザーの割合が高ければ高いほどレコメンダシステムの効果が出ているとし、お客様のWebサイトで弊社のパーソナライゼーションシステムを有効にする前と有効にした後での数値を比較しました。これまでのところ、システムを有効にしたときのほうが2倍から3倍、数値が上がっており、アルゴリズムも常に改良されています。

MongoDB:Concuredに入社されたのはいつですか。

Wilson氏:会社が外部の投資家から初めて本格的な資金調達をしたときでした。投資家からの条件の1つに、プロのCTOの雇用という項目がありました。起業して間もない企業にはよくあることです。自らが投資した資金が適切に使われるよう、そして少しでも無計画な行動を取らないよう、投資家が何らかの仕組みを求め、要求するのです。そのような条件を大人の監視と冗談めかして呼ぶ企業もあります。当時チームの体制はすでに整っていたので、私がその監視役として雇われたのかどうかはわかりません。しかし、次のマイルストーンを確実に達成するための仕組みづくりや、長期的な戦略立案、技術的なビジョンの策定などを行うことが出来ました。

MongoDB:開発にMongoDBを使おうと決められた経緯について教えてください。

Wilson氏:私が加わったチームでは、当時すでにMongoDBを使用していました。私がチームのメンバーになってからの数か月の間に何度か、構造化データベースに切り替えるべきか否かの議論があり、私もその判断を下す役割を担うことになりました。そして、MongoDBを使い続けることになったのです。MongoDBは私たちの進みたい方向に最適なソリューションであり、間違いなく正しい判断でした。そして現在、Google Cloud PlatformにホストされているCommunityエディションからMongoDB Atlas Serverlessに移行することを計画しています。サーバーレスであれば、マシンの管理から解放されますし、技術スタックの簡素化が期待できるのでAtlasのテキスト検索機能を試すのも楽しみにしています。現在のビジネスの姿と5年後のあるべき姿。どちらの観点で見てもMongoDBは正しい選択です。

MongoDB:Concured社の将来像はどのようなものであるとお考えですか。

Wilson氏:こうしている間にも、未来はどんどん書き換わっています。いま私たちの主要顧客となっている企業と同じニーズを持った企業がますます増えていくでしょう。すでにアーカイブされている膨大な量のコンテンツを持ち、そこから価値を引き出し続けたい企業や、多くの出版物を発行している企業です。コンサルティング会社や金融サービス業のような大企業であれ、伝統的な出版社であれ、彼らが測定しているKPIの観点から最大の効果をもたらす適切なコンテンツのプロモーションが重要です。

MongoDB:これまで受けたフィードバックの中で、最も良かったものは何ですか?

Wilson氏:チームから受けたフィードバックで嬉しかったものは、私が常にチームに寄り添っている点を評価していただいたものです。チームに問題が発生したとき、私はその解決や障害の排除に努め、チームが持てる力を最大限に発揮できるようにします。チームに気を配っていれば後の多くのことは自然に上手く運ぶというのが、私の持論の1つです。

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