クリエーションラインの20年の歩み

創業期

挑戦のはじまり

安田は、ソフトバンクグループで新規事業立ち上げに携わり、エンタープライズ向けの
オンラインストレージサービスやコンテンツデリバリーネットワークなど、
ブロードバンド時代を見据えたビジネスを手がけていた。
「もっと自由に、もっと多様なビジネスを創り出したい。」
そうした想いから、2006年、クリエーションライン株式会社を設立。

社名には、「特定の技術領域に閉じず、創造(Creation)によって新たな価値を生み出す」という意志が込められている。
立ち上げ当初は資金もなく、知人オフィスの片隅に机を置かせてもらいながらの出発だった。
営業活動を兼ねた挨拶回りから、ウェブアプリケーションなどの受託案件を少しずつ受け、
知人の協力を得ながらプロジェクトを形にしていった。
小さな成功の積み重ねが自信となり、やがて事業の輪が広がっていく。
これが、クリエーションラインの原点であり、“創造”の第一歩だった。

暗黒期

理念なき成長の代償

プロジェクトの増加に伴い、潜在的に持っていた売上至上主義へと傾いた結果、2011年には大型案件が大炎上。
社内の雰囲気は最悪となり、社員離脱やSNS上での誹謗中傷にまで発展した。
「会社とは何のためにあるのか。」安田は自らの経営姿勢を根本から問い直すことになる。
原因は、ビジョンも理念も持たず、ただ数字を追いかけていた自分自身にあった。
「理念なんて役に立たない」と軽視していたが、理念を失った組織には方向性も一体感もない。
この“どん底”こそが、クリエーションラインの再出発点だった。

やがて出会った一冊の本、Team Geek
そこに書かれていたHRT(Humility・Respect・Trust)

謙虚・尊敬・信頼の原則に深く共感し、会社の最初の理念として掲げた。
「理念に基づく組織をつくろう。」
この時期に芽生えた決意が、後のクリエーションラインを形づくる礎となった。

繁栄期

理想を現実に変えた成功

どん底からの再生を誓い、社内文化改革が始まった。
TGIF(社内懇親会)の開催、チーム間の対話促進、関係性を取り戻すための仕組みづくり。
そして2017年、運命の一冊「Joy, Inc.」との出会いが訪れる。
そこには「階層のない組織」「社員が喜びを感じながら働く文化」が描かれていた。

それがクリエーションラインの新たな理想となった。

Weekly朝会

毎週1時間、全社員でチームビルディングを目的とした会を5年以上継続。

ふるふるリレートーク

仲間を褒め合う文化を醸成する取り組み。

雑談を業務の一部とする

会話が関係を作り、価値を生むと信じ、4〜5人チームで雑談を業務として実施。

成果と飛躍

こうした文化改革は、圧倒的な成果をもたらした。
2013年から2021年にかけて、売上は16倍、経常利益は38倍に成長。

さらに、IT業界の平均残業時間23.2時間に対し、当社は3.37時間にまで削減。
関係の質が思考と行動の質を変え、結果へとつながる「グッドサイクル」が確立された。
理想を現実に変え、クリエーションラインは一度目の成功を手にした。

混乱期

成功がもたらした新たな危機

だが、僕らの物語はここで終わらなかった。事業の急拡大により、協力会社やフリーランスを大量採用。
いつしか、顧客と“共創”する姿勢が失われ、「モノを作ること自体が目的」になっていた。
ビジョンである
「顧客と共に社会の進化を実現する」
が形骸化していった。
また経営陣が、社員全員を尊重しようとするあまり、明確な方向を示せず、結果として誰も尊重できていなかった。
そして2022年5月、大型プロジェクトの突然の終了が、組織の歪みを一気に露呈させた。
この危機に対し、経営陣は痛みを伴う決断を下す。
2023年8月、事業構造改革を実施し、
「共創」への原点回帰を宣言。

結び

理想と現実を往復する終わりなき旅

私たちの旅は、理想を追い求め、現実に打ちのめされ、
それでも理想に向かって立ち上がる、終わりのない挑戦である。
組織は生き物であり、常に手入れを必要とする。
創業から今に至るまで、クリエーションラインは「創造」と「共創」の力で進化を続けてきた。
これからも、顧客と共に、社会の未来を創り出していく