採用はCX体験から変わる ― 候補者とエージェント、2つの体験価値から生まれた手応え ―

みなさん、こんにちは。クリエーションライン人事総務Team チームリーダーの藤原です。

このブログは、クリエーションライン・アドベントカレンダー2025.12.12の記事になります。
今回は、今年1年の中途採用を振り返ってみようと思います。二つの価値提供に向き合い続けたこの一年は、私自身採用体験そのものを見つめ直す一年でもありました。

1.今年の採用状況の振り返り

クリエーションラインは、有名企業のように大量の応募が自動的に集まる会社ではありません。
それでも今年は、「この会社で働きたい」という意志のある方からの応募が明らかに増えました。
特に、エージェント経由のご紹介数が安定して増加し、候補者とのミスマッチも減ったことは大きな成果のひとつです。

応募数そのものの増加もそうですが、
“最初からクリエーションライン一本で選考をスタートしてくれている方が増えた”
“最終面談の段階でクリエーションラインが第一志望になってくれている方が増えた”
という点が特に特徴的でした。

これは偶然ではなく、
採用体験(CX)を丁寧に積み重ねてきた結果、候補者が“安心して選考に臨める状態”を整えられた
という手応えがあります。

2.候補者CX(Candidate Experience)向上のために取り組んだこと

今年の採用活動の成果を支えていたのは、候補者に対して、
“あたりまえのことを、あたりまえ以上の精度で積み重ねる”
これを1年徹底したことだったと思います。

たとえば、以下のような点です。

● 連絡のスピードと透明性を大切にする

候補者がもっともストレスを感じるのは、
「いま自分がどの段階にいるかわからない時間」です。

その不安を少しでも減らすために、

  • メール・連絡はできる限り早く返す
  • 選考プロセスを事前に明確に伝える
  • 状況の変化があればできるだけ早く共有する

といった基本動作を、採用担当のメンバーが徹底してくれました。

結果として、
「安心して選考に進めた」「丁寧に対応してもらえた」
という声をいただく機会が増えました。

● フィードバックを誠実に伝える

カジュアル面談や選考後のフィードバックも、昨年以上に力を入れたポイントです。

選考有無や合否に関わらず、なるべく具体的な内容を早くお伝えすることで
「自分をしっかり見てくれた」
と感じていただく時間につながりました。

フィードバックは単なる採用事務ではなく、
候補者のキャリアの次の一歩を考える材料にもなる大切な体験です。
フィードバックの内容や伝え方に、採用担当のメンバーは、とにかく気を使ってくれていました(感謝)

● 小さな誠実さの積み重ねがCXをつくる

私が今年強く実感したのは、
候補者CXは特別な施策よりも、小さな誠実さの積み重ねで決まる
ということです。

  • 不安を残さない
  • 誤解をつくらない
  • 相手の時間を尊重する
  • 正直である

そういった基本姿勢を丁寧に続けたことで、
「選考前から安心して話せる関係」が少しずつ構築されていきました。

その結果、
会社理解の深い候補者が増え、選考の質そのものが向上した手応えを感じています。

3.二つ目の価値体験「AX(Agent Experience)」

候補者CXと同じくらい、今年私たちが大切にしてきたのが
エージェントの方にとっての体験価値(Agent Experience / AX) です。

クリエーションラインの採用において、
エージェントは「候補者と会社をつなぐ大切なパートナー」です。
その関係性をより良いものにすることが、
結果的に候補者との出会いの質を高めることにつながると考えてきました。

● レスポンスの早さと、必要な情報を正確に伝える

AXにおいても、基本となるのは 迅速で誠実なコミュニケーション です。

  • 推薦前に必要な情報を丁寧に共有する
  • 緊急度の高い問い合わせには可能な限り即日回答する
  • 曖昧な点があれば、そのままにせず補足を加える
  • 面談前の質問にも、できる限り回答する

こうした当たり前の動作を徹底することで、
「紹介しやすい会社」さらには「紹介したい会社」である状態を目指しました。

● フィードバックを“価値ある情報”としてお返しする

面談後のフィードバックは、AXにおいてもっとも重要な要素のひとつです。

単なる結果通知ではなく、

  • 候補者のどこがマッチしていたか
  • 候補者のどこがマッチしていなかったのか
  • 今後のキャリアの参考になるポイントは何か
  • どのような志向が会社と相性が良いのか

といった情報を、できる限り丁寧にお返しするようにしました。

その積み重ねによって、
エージェントの皆さまから
「次回の紹介に活かせる」「理解が深まった」「ここまでフィードバックくれるのありがたい」
という声をいただく機会が増えました。

● AXを高めることは、候補者CXを高めることにつながる

AXへの取り組みを続ける中で強く感じたのは、
エージェントへの価値提供が良くなると、CXの価値提供も自然と向上する ということです。

  • 適切な方と出会える確率が上がる
  • 候補者が不安なく選考に進める
  • 面談での対話の質が高まる

すべてがつながっていきます。

採用に関わる全ての人が、気持ちよく、スムーズに進められる状態をつくる——
その結果として、今年は “採用の手応え” を感じることができました。

4.これからの採用に向けて

二つの価値提供(候補者とエージェント)に向き合った今年の採用活動を経て、
改めて、採用は“体験”によって大きく変わるということを実感しました。

そこで、来年に向けて取り組みたいことは、大きく3つあります。


● 1. CXの質を、さらに丁寧に磨き続ける

候補者にとっての安心感や体験価値は、
一度整えたから終わりではなく、常にアップデートが必要です。

  • フィードバックの質と速さにとことんこだわる
  • コミュニケーションの質をさらに高める
  • 情報の透明性をより重視する
  • 候補者の視点で見た“ストレス点”を減らす

今年の取り組みを土台に、候補者への価値提供の質をさらに深めていきたいと考えています。

● 2. 採用広報・カルチャー発信の強化

会社の“雰囲気”や“価値観”は目に見えません。
だからこそ、これらの地道な発信も強化していきます。

  • ブログ
  • SNS
  • イベントレポート
  • メンバーの声
  • 日常の小さなストーリー

これらを通じて、
クリエーションラインのカルチャーが立体的に伝わる採用広報を目指します。

“カルチャーを言語化し続けること”が、
採用だけでなく組織そのものの強さにつながると考えています。

● 3. AXの更なる最適化と、強固なパートナーシップづくり

エージェントの皆さまとの連携は、
クリエーションラインの採用にとって欠かせない基盤です。

来年は、

  • ポジション理解の共有をさらに定期化する
  • フィードバックの質と速さにとことんこだわる
  • 推薦前のすり合わせの精度を上げる
  • 長期的なパートナー関係を築く

といった取り組みを通じて、AXの質を継続的に高めていきたいと考えています。

AXが整うことは、候補者CXの向上にも直結します。
そのつながりを大切にしながら、より良い採用体験をつくりたいと思います。


● 4. 採用の目的は「ただ人を集めること」ではない

採用の本質は、
“会社と候補者が、お互いに誠実に理解し合える状態をつくること”
だと思っています。

そのためのCXであり、AXであり、そして対話です。

クリエーションラインの採用活動は決して派手ではないかもしれません。
しかし、「丁寧さを積み重ねた採用」には、益々磨きを掛けていきたいと思います。

来年は、そんな採用活動を人事総務Teamのメンバーと一緒に続けていきたいと思います。

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