2026年3月期 人材開発ミーティングを実施しました 〜AI活用による超効率化と、3年目で見えた長期的な成長の軌跡〜

クリエーションラインCHROの小笠原です。 今月、2026年3月期の人材開発ミーティングが無事に終了しました。
クリエーションラインでは、「全員で採用、全員で育成」という文化を大切にしています。その一環として2024年3月期から、経営陣とチームリーダー全員が参加する「人材開発ミーティング」を年2回開催しています。今回は年度末なのでメンバー全員についてが対象、会議の記録を効率的に運用するために生成AIを最大限に活用したため、あえて完全オンライン形式を選択しました。文字起こしや議論の記録・共有がしやすい環境を整えた上で、NotebookLMをはじめとするテクノロジーを駆使して運営に臨んだ結果、これまでで一番充実した内容になりました。3回目となる今回のレポートをお届けします。
ミーティングの進め方:「12分間の黄金サイクル」
このミーティングの目的は、メンバー一人ひとりの育成についてじっくりと向き合い、チームの垣根を越えた視点やフィードバックを通じて、組織全体の学び合いを生み出すことにあります。
今年度は対象者70名超について、3月12日・13日の2日間にかけて実施しました。前年までは全チームリーダーが全員分の議論に参加していましたが、今回は3つのブレイクアウトルームに分かれて議論を行いました。議論に参加するメンバーを少なくすることで議論をしやすくし、そして一人ひとりの議論にはしっかり時間を確保する、そして全体共有の時間を作って議論に参加していないメンバーも全員分を確認できるようにする。1人あたりの持ち時間は「12分間(または10分間)」。このサイクルで進みます。
- 現状共有(最初の2分):事前にKaonaviに入力された人材開発シートをもとに、担当リーダーが対象メンバーの現状と今後の方向性を共有します。
- 議論とアドバイス(続く8分(もしくは6分)):他のリーダーたちから、さまざまな視点でのフィードバックや具体的な育成のアドバイスが飛び交います。どれだけ議論が盛り上がっても、時間になれば次の人へ。このメリハリが場の集中力を生んでいます。
- AI要約(最後の2分):モデレーターがGeminiを使って議論の内容をリアルタイムに箇条書きで要約し、記録として残します。
この12分のサイクルを60分間実施でするのを1セッションとし、終わった後はフラッシュレビューで、他のブレイクアウトルームで行われた議論のAI要約した文言を参照する。このような形式で議論を行なっていきました。

ミーティングで生まれた具体的な支援策
議論とアドバイスの時間は、単なる評価にとどまらず、明日からすぐに実践できる具体的なアドバイスや支援策が次々と生まれていきました。今回交わされた議論の一部をご紹介します。
- プレゼンテーションやファシリテーションに課題があるメンバーに対して:「技術を優先しがちな傾向があるので、全社的な成果発表会などで、あえて前に出る機会をつくって経験を積んでもらおう」
- 新しい役割に手探りで自信を持てていないメンバーに対して:「まずは伴走して『基本の型』をしっかり示してあげよう。型を身につけた上で、少しずつ応用させていく方がこのタイプには合っているはず」
チームの枠を超えて、そのメンバーが一番輝ける方法を全員で真剣に考える。そういう空気が自然と生まれていたのがとても印象的でした。
3年目で見えた進化:長期的な「成長の軌跡」
人材開発ミーティングも今年で3年目を迎えました。回を重ねるごとに育成のPDCAが回り始め、施策が充実してきましたが、今年は会議の質がさらに一段階上がったと感じています。
それは、議論の焦点が「今年1年の状況」という点から、過去のミーティングからの変化を踏まえた「長期的な成長の軌跡」という線へと進化したことです。それを象徴する2つのケースをご紹介します。
ケースA:新たな役割による「成長痛」に直面したメンバー
過去2年のミーティングでは、エンジニアとして高い技術的成果の実現を賞賛したメンバーがいました。しかし今期、技術者ではなくチームを牽引する新しいポジションにチャレンジしたことで、「顧客との交渉時に受け身になり要望を受け入れすぎてしまう」という新たな壁にぶつかっていました。
リーダー陣はこれをネガティブに捉えるのではなく、「周囲を巻き込んで成果を出すための、必要な成長の過程だ」と前向きに位置づけました。そして、交渉スキルを体系的に学ぶ研修の受講や、生成AIを活用した交渉シミュレーションなど、次のステージへ進むための具体的な支援策が決まりました。
ケースB:大きな課題を乗り越え、事業に貢献したメンバー
昨年までのミーティングでは、「手順が決まっていない定型外の業務への対応に課題がある」と指摘されていたメンバーがいました。前工程・後工程が言語化されていないと動きづらい、というのがその実態でした。今期、リーダーがあえて大きなタスクをそのまま預けて任せるアプローチをとった結果、そのメンバーは自律的に外部調整を行い、プロジェクトを見事に推進するまでに成長しました。
過去の課題がどう改善されたか、そして順調に成長したメンバーが次にぶつかる壁をどうサポートするか。3年目だからこそ、こういった長期的な視点での議論が自然にできるようになってきました。
NotebookLMで実現した、全員が全体を把握できる仕組み
今年度の運営における最大のブレイクスルーは、NotebookLMを活用した情報共有の仕組みです。
3部屋並行で議論が進む中、自分が参加していないブレイクアウトルームの内容をどうやって知ることができるか。そこで今回は、AIを活用して短時間で全員が全体像を把握できる仕組みを取り入れました。
議論の内容は文字起こしを使って記録しておき、各セッション終了後にGeminiで出力した要約を出力。フラッシュレビューではこの出力結果を全員でさっと流し読みする。そしてその内容はすべてNoteBookLMから参照できるようにする。

一人ひとりの議論を検索することができます(リーダーのみアクセス可)
このようなことを実現することで、参加していない議論の内容も参照できるようにしましたし、参加した内容の記録もしっかり取れるようになりました。さらにNoteBookLMの機能を使うことで、メンバー一人ひとりにフィードバックできる動画なども作成できるようになりました。以下は、とある社員向けのフィードバック動画です。
はじめて参加したマネジャーたちの声
今回は新たにチームを牽引することになった新任マネジャーも参加しました。終了後、こんな声が寄せられました。
- 「他のリーダーたちがメンバーとどう向き合い、育成しているのか。その生々しい思考プロセスを聞けたことが最高のインプットになりました」
- 「自チームのメンバーへの客観的なフィードバックが、自分の育成方針の答え合わせや軌道修正に直結しました」
この場が、新任マネージャーたちにとって極めて実践的な「リーダーシップ研修」として機能していたことは、運営側としてもとても嬉しい気づきでした。
最後に
3回目を迎え、「育成は一人で抱え込まず、リーダー同士で支え合いながら進めていくもの」という文化が、クリエーションラインの確かな風土として定着してきたことを実感しています。
今回うまくいったNotebookLMなどのAI活用の手法は、日々の業務にも広げていける可能性を秘めています。今後もツールをアップデートしながら、メンバー一人ひとりがイキイキと働きながら事業成長にも貢献できる組織づくりを続けていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

