CRM勉強会とツールの新機能紹介

CLでは、CRMにHubSpotを導入して日々の営業活動から得る情報を社内で様々に連携しています。期初にあたり、営業チームと一緒に改めてCRMの基本を押さえ、CRMの新しい機能の活用について協議する時間を持ちました。

そもそもCRMって何?

CRMとは「Customer Relationship Management(顧客関係管理)」の略で、顧客との関係性を管理し、顧客情報を資産として活用するための仕組みのことです。顧客情報を一元管理してチームで共有し、活用することで、より質の高い顧客対応ができるようになるわけですが、勉強会では、この点を再認識するところから始めました。

データ入力がないと情報を整理できない

次に、データの構造について説明しました。情報がきちんと整理されていれば、必要な時にすぐにアクセスでき、提案の質やタイミングの改善、営業活動の効率化につながります(CRMベンダーの広告に必ず書いてある文言ばかりですね)。

データ入力のルールも重要で、情報が正確に入力されていることで、社内での情報共有がスムーズになります。しかし、この2点はなかなか定着しないことが課題になります。ご多聞にもれず、CLでもこの点が課題になっており、勉強会開催につながっています。

リモートワークの限界?!

CLはリモートワークがデフォルトの会社です。今回の勉強会もリモートで開催しました。筆者はツールに関する勉強会はハンズオンがもっとも効果的であると考えていますが、リモートの場合、メンバーによってはマルチモニターの環境を用意できず、また、説明を聞いている時の反応は、モニターをオンにしていても筆者からは十分に理解できないので、どのタイミングで、どんなコメントをすればよいのか、その難しさに直面しました。

「画面の右上にあるオレンジ色のボタン」という説明は具体的に聞こえるように思いますが、それが通じない場合があるのです。人の視点や今何に集中しているのかをリモートで判断することは本当に難しく、どんなに細かな説明も、見えないストライクゾーンを信じて言葉を発しているようで、先からふわふわとどこかに霧散してしまうように感じることがあります。

注目の新しいユーザーインターフェース

今回のメインは、各自に割り当てられたタスクや取引、連携したカレンダーの情報を一元的に管理できる新しいユーザーインターフェ-スの説明でした。これは営業活動を効率化し、成約率を向上させることを目的として開発されているそうです。AIによるサポート機能もあり、優先度の高いアクションの提案や、取引の予測、メール返信のリマインドもしてくれるので、この画面に表示されるものを順に対応していけば、仕事ははかどりそうです。

実際に営業メンバーにワークスペースを操作してもらうと、情報が見やすく整理されていて、使いやすいという反応がありました。しかし同時に、慣れた作業環境から新しい環境への移行には心理的なハードル『損失回避バイアス』(註釈)があるということを実感しました。

真の課題は何?

今回の勉強会では、新しい機能の便利さを実感してもらうことができたように思います。また、改めてCRMで情報を一元的に管理することで、日々の業務が効率化され、より戦略的な活動に集中できることも理解してもらえたと思いました。

一方で、新しいツールを使いこなしたり、タイムリーな情報の入力、入力ルールの順守には課題があることも確認できました。『損失回避バイアス』という人間に備わった厄介な心理的傾向にも直面することになりました。

リモートワークという制限の中で、データドリブンへの挑戦は続きます。

※註釈:損失回避バイアス(Loss Aversion Bias)

人間が利得よりも損失の痛みを強く感じ、損失を避けようとする心理的傾向。行動経済学で研究されており、人々が非合理的な意思決定をする原因の一つとして考えられている。

Author

【BizOps奮闘記~データドリブンなビジネス活動を求めて】
ビジネスオペレーション(Business Operations)とは、企業の収益に繋がる日々の業務やプロセスの総称です。ビジネスオペレーションチームは、これらの日常業務を円滑に進め、生産性や効率を高めるため、社内業務の課題やプロセスの改善に取り組んでいます。

長年、多種多様な業種、企業、職種でオペレーション業務に携わってきた筆者が、これまでの経験に基づき、ビジネスプロセスの効率と効果を確保するための活動における奮闘の数々をブログでご紹介します。

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