クラウドエンジニアがClaude Codeでフルスタック開発!?アプリ作成からAWS EKSデプロイまでやってみた

はじめに

近年、AI技術の進化により、エンジニアの働き方が大きく変わろうとしています。本記事では、キャリアの大半をクラウドエンジニアとして過ごしてきた筆者が、AIツールの力を借りて簡単なウェブアプリケーションを1日で構築し、AWS EKSにデプロイするまでの流れをご紹介します。

インフラエンジニアだけれどフルスタックに挑戦してみたい方や、AIの実力に疑問を持っている方の参考になれば幸いです。

技術要素の解説

本プロジェクトで使用した主要な技術について解説します。

Claude CodeとGemini

これらは自然言語による指示からソースコードを生成、提案してくれるAIツールです。最大のメリットは、要件を伝えるだけで一瞬にしてコードの土台を作成してくれる点にあります。一方で、生成されたコードにはエラーやバグが含まれることもあり、人間による検証やAIとの対話を通じた修正が必要になるというネガティブな側面もあります。

AWS EKSとTerraform

AWS EKS(Elastic Kubernetes Service)は、コンテナ化されたアプリケーションのデプロイや管理を行うためのマネージドサービスです。そしてTerraformは、インフラをコードとして管理(IaC)するツールです。Terraformを使うことで、EKSクラスターやネットワークなどのインフラ環境を再現性高く構築できるメリットがあります。

GitLab CI

コードのバージョン管理に加え、セキュリティスキャンやテスト、デプロイなどの一連の作業を自動化するパイプラインを構築するツールです。継続的な運用を自動化できるため、開発効率が大きく向上します。

やってみた(実践編)

今回は各種セットアップが済んでいる前提で進めます。

其の一:アプリ開発

まずはClaude Code (version 4.6)を使って、架空のラーメン屋「椎得軒(しーえるけん)」の予約システムを作ります。通常、言語選定や設計から始めると1週間はかかるところですが、今回はAIに要件を読み込ませるだけです。

具体的には、HTML、CSS、Vanilla JS(フレームワークを使わない素のJavaScript)のみで実装し、サーバー不要で動くシングルページアプリを要求しました。座席レイアウトや営業時間、重複予約の防止、日本の昔ながらのラーメン店風デザイン(木目調、赤い差し色、丸ゴシック)などの細かい要件をあらかじめファイルに記載し、読み込ませました。

するとAIが要件を解釈し、即座に必要な3つのファイルを作成してくれました。事前に作成方針を立ててすり合わせができるのは、Claude Codeの非常に優れた点です。

Claude Codeに要件を伝えると、解釈して計画とコードに落とし込んでくれる
作成されたアプリの概観

其の二:インフラ構築

次に、出来上がったアプリをAWS EKSに展開します。Terraformを利用して、パブリックサブネット上にEKSを展開し、ローカル環境からアクセスできるかを試しました。

AIに簡単な構成方針を読み込ませると、セキュリティやコストに応じた複数の選択肢を含む方針を提案してくれます。人間はその方針を吟味し、承認を与えるだけで、拡張性を考慮したモジュール分割構成のTerraformコードをあっという間にコーディングしてくれました。

AWSアーキテクチャ
Terraformの設計方針も作成

其の三:CI/CD整備

最後に、今後の運用を自動化するため、GitLabとランナーを利用してCI/CDの仕組みを作りました。筆者はGitLabランナーを使うのが初めてでしたが、すべてClaudeにおまかせし、対話しながら進めることで、テストからデプロイまでを行う設定ファイルを無事に作成でき、実際のパイプラインも成功させることができました。

作成したGitLabのパイプライン

実行結果の分析と考察

今回、ほぼ100%自然言語を打ち込むだけで、これだけの成果物を作ることができました。これは驚異的であると同時に、エンジニアにとって脅威とも言えるかもしれません。ただし、実際にはAIが書いたコードにもエラーやバグがあり、完全に手放しで完成するわけではなく、それらをAIと対話しながら解決していくプロセスが必要でした。

まとめ

本記事では、インフラエンジニアがAIを活用してアプリ開発からインフラ構築、CI/CD整備までを一気貫通で行った事例を紹介しました。AIを使うことで、誰もが簡単にフルスタックを名乗れる時代が近づいています。

これからのエンジニアには、「どう作るか」という実装の観点よりも、「何を作るのか」「どのような目的や効果があるのか」という大上段の問いを設定し、要件を整理してプロジェクトのゴールを見極める力がより求められるようになるでしょう。

Author

クラウドエンジニアです。テクノロジーに助けてもらいながら、フルスタックエンジニアを目指してます。よろしくお願いします。

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