fbpx

【和訳】Chef CTO Adam Jacobの語るDevOpsの未来
(Forbes誌インタビュー)#chef

この記事は1年以上前に投稿されました。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

本稿は、The Future Of DevOps With Chef CTO Adam Jacob(2016/9/19)の和訳です。

Adam Jacob | photo courtesy of Chef

昨今のテクノロジー業界において、スピード(Velocity)がいかに重要な要件であるかは自明で、業界のリーダーはすべてそれを命題に置き劇的な成長を作り出している。

今日のデジタルエコノミーにおいて、最大のパフォーマンスを生むことを目的にDevOpsの動きは従来のウォーターフォールやアジャイル、といった手法をベースに新たに生まれている。今やテクノロジーは、毎日の生活のすべての局面に登場し、その様なニーズにおいていかに早く価値をカスタマーに届けるかが次世代のGoogleやYahooとなりうる、と言える。この様な課題に取り組んでいるキーパーソンとして、Chef SoftwareのCTOと創業者である、Adam Jacob氏にインタビューを行った。

彼は、そのエネルギー溢れ、創造的なプレゼンテーションでも非常に有名で、今回のインタビューもDevOpsの将来について熱く、そしてユニークな意見をいただいた。

Chris Cancialosi(以下 CC): 多くのIT企業がDevOpsを導入している時代が到来してますが、
リーダーは何を意識すべきでしょうか?

Adam Jacob(以下 AJ): DevOpsは企業の技術面でのシステムと文化面でのシステムの両方を変えていく必要がある、という事を念頭に置く必要があります。また、両方は非常に関係が深く、並行して改善、発展させていく必要があります。

両方の改善を実現するのはそれなりの労力を要します。とは言え、片方の成功がもう片方の成功に寄与することも多いのです。

CC: DevOpsの未来はどの様な方向にあるのでしょうか?
AJ: 次世代のDevOpsは、より能動的な、目的意識の高いものになる、と信じてます。

多くの企業は現時点でもDevOpsへの転換を実施してますが、まだ誰もそのJourneyを完了した会社は登場していません。そして、今後DevOps手法をマスターする会社が登場したとしても、決して自分たちの成功をGoogleやFacebook等の会社と比較する事はないのです。それだけ、各社それぞれのDevOpsの導入方法、成功の鍵は違うのです。誰が最初にその手法を完成させるのかはまだわかりませんが、必ず近いうちに登場すると思います。

CC: DevOpsの文化面を追求せずに進めていくとどの様なリスクが存在するのでしょうか?

AJ: 僕の見方ではDevOpsを推進するチームには3つのタイプがあると思ってます。

タイプ1:チーム自体の実行力とモチベーションが強く、プロジェクトを推進する能力と権限を十分に持ち合わせているチーム

タイプ2:上からの強い管理や強制力で動くチーム。厳しいデッドラインを守る生産性はあるけど中の人は辛い思いをします。

タイプ3:1と2の中間にいるタイプ。これが一番危ない。表向きは実行力を謳うけど、実質的には命令と管理で動いている状態。チームのスローガンを選ぶのは簡単だけど、実際に行動基準としてそれが守られていないと問題が起きる。

CC: ITのリーダーは、DevOps環境を上手にリードするためにはどんなスキルを学べば良いのか?

AJ: 今までとは違う手法やアプローチが必要だ、ということに気づくべきです。
次の様なところがリーダーが留意すべきポイントです。

1)部下に対して積極的に明瞭な情報を伝えることによって的確な判断を促す事がプロジェクトの成功につながる。

2)自分の技術や文化を従来の枠の外に飛び出して見直す事を促す。

3)チームのメンバーの求めているものが何かを知り、それを提供し続ける事。

これらをマスターすることによって、驚くほどの実力をチームから引き出し、結果的に斬新な製品が生まれる。

IT業界はこれからも多様な要因を通して進化を続けるけど、一つ確実なのは、この変化に対して敏感に感じ、それに順応していく事が成功への道である事は確か。

Author

アメリカ、カルフォルニア州、ロングビーチ市に長く住むITビジネスマンです。長くアメリカのIT業界で作った人脈を通して、日本との橋渡しをする事がライフワークです。アメリカから日本に紹介した技術は多く、ジャンルはクラウド、データベース、セキュリティ、コンテナそしてAI 等!

鈴木逸平の記事一覧

新規CTA