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レガシーRDBMSからの脱却を目指すガイド #mongodb #レガシーRDBMS #modernization

この記事は1年以上前に投稿されました。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

本ブログは「MongoDB」社の技術ブログで2021年9月3日に公開された「A Guide to Freeing Yourself from Legacy RDBMS」の日本語翻訳です。

1979年Oracleは業界初の商用リレーショナルデータベース(RDMS)を市場に送り出しました。World Wide Webが登場する10年以上も前のことです。ところで、今日では、デジタルトランスフォーメーションによってあらゆる産業が加速度的にその姿を変えつつあります。つまり、経済のデジタル化が進む世界において企業が競争優位性を維持できるかどうかは、自社の最も重要な資産であるデータを中心としていかにソフトウェアの開発を上手く進められるか否かにかかっているというわけです。

MongoDBとPalisade Complianceは、きわめて大規模かつ複雑なOracleシステムを運用していたいくつかのお客様がアーキテクチャを変更してクラウドファーストの環境へ移行することをサポートしてきました。どのお客様にもそれぞれ固有の特徴がありますが、Oracleのソフトウェアから離れ、コストを削減し、デジタルトランスフォーメーションの目標を達成する場合、共通する重要な3つのステップがあることがわかりました。

  1. 現在と将来のビジネス上および技術上の要件を把握する。そして、将来も存続できる企業となるために、支えとなるテクノロジーソリューションと、サポートが得られるテクノロジー企業を見出す。
  2. コスト削減の取り組みの効果を最大限に高めるために、また、最終目標の達成を妨げかねない、Oracleのライセンス監査やライセンス違反のリスクを最小化するために、Oracleとの契約の内容を分析すると共に、ライセンスが適正に使用されているかどうかを詳しく把握する。
  3. プロジェクトに弾みを付けられる要素やプロジェクトを牽引する要素を社内で集める。

項目1ではMongoDBが、項目2ではPalisade Complianceがそれぞれサポートします。項目3についてはお客様ご自身での取り組みが必要です。

この記事は、上記3つのステップに着手するためのガイドです。

1. 要件を把握し、適切なパートナーを見出だす - MongoDBがサポート

組織が要件に挙げている内容として、最もよく耳にするのは、俊敏性と開発者の生産性の向上、アプリケーションのパフォーマンスと拡張性の強化を実現しながら、コストを削減し、ベンダーロックインから抜け出すというものです。

たとえば、Travelers Insuranceは、事業部門の要求に迅速に対応できるようにするために、アジャイルとDevOpsの手法に支えられたマイクロサービスアーキテクチャで展開プロセスを刷新しました。しかし、既存のOracleデータベースとSQL Serverデータベースの硬直性が足かせとなって、必要なスピードで動くための障害となっていました問題を解決したのはMongoDBとその柔軟なデータモデルです。Travelers Insuranceでは、データベースに変更を加える際に生じていた3日間の待ち時間がなくなり、新しいビジネス機能を継続的に提供できるソフトウェア展開パイプラインを作り出すことにも成功しました。

同様にTelefonicaでは、自社のカスタマーパーソナライゼーションサービスのデータベースをOracleからMongoDBに切り替えました。Oracleで、7人の開発者が複数の反復処理を14か月かけて開発したシステムは、今はもう稼働していません。MongoDBを使用して、3人の開発者によるチームが新しいパーソナライゼーションサービスを3か月で構築しました。現在では、レガシー製品と新しい製品の両方をグローバルレベルで支えています。Telefonicaが俊敏性を高め、コストを削減し、新たな収益を生み出していくうえで、MongoDBが役立っているのです。

サイロ化した最新のデータベースをレガシーなリレーショナルシステムと共存させてイノベーションを図ろうとする組織もありますが、多くの組織では、RDBMSを完全に置き換えようとしています。完全な入れ替えを行わない場合は、検索のために別のデータベースが必要になったり、モバイルデバイスでローカルのデータストレージを利用するのにテクノロジーの追加が必要になったり、データを頻繁に専用の分析システムに移動しなければならなくなったりするので、システムは複雑になり、開発者の作業が大幅に増えることになります。この結果、開発チームの動きは鈍り、作り出せる新しい機能の数は減り、設備投資コストが増加してしまいます。

MongoDBが提供する業界初のアプリケーションデータプラットフォームでは、データを使ってさまざまな用途の開発を行う際に、作業のスピードを速め、作業を簡素化します。MongoDBのドキュメントモデルは、開発者の思考やコーディングに適したモデルになっているため、開発者に好評です。

データプラットフォームに求める機能要件として大手企業や開発チームからよく聞かれる機能要件を以下に要約します。

  • 開発者の作業に適した自然かつ柔軟なデータ構造
  • オートスケーリング機能とマルチノードの複製機能
  • ACIDに完全に準拠した分散型のマルチドキュメントトランザクション
  • 個別の検索エンジンを不要にする、完全統合型のフルテキストサーチ
  • エッジとクラウドがシームレスに同期する、柔軟性の高いローカルデータストア
  • ワークロードの分離とネイティブでのデータの可視化が可能なインプレースのリアルタイムアナリティクス
  • オペレーションデータベース、トランザクションデータベース、クラウドオブジェクトストレージにまたがり照会のできるフェデレーションクエリ
  • すぐに利用できるグローバル対応のデータ分散機能。データ主権を確保でき、データレイクへの高速なアクセスを可能にする
  • クライアント側やフィールドレベルで暗号化を実施する、業界トップレベルのデータプライバシー管理
  • 場所を選ばずに利用できる自由度。主要なクラウドプロバイダーを通じて、数多くのリージョンで実行できること

MongoDBには、最新のデータプラットフォームに求められるあらゆる要素が揃っていますが、MongoDBが評価されているのは、そのデータプラットフォームだけではありません。MongoDBは、モダナイゼーションパートナーとしても信頼できる存在です。自社のモダナイゼーションプログラムを通じて、MongoDBが開発したモダナイゼーションガイドは、アプリケーションの選択や優先順位付け、ベストプラクティスのレビューに役立ちます。また、高いレベルで運用環境グレードの移行フレームワークを設計する際にも有用です。さらに、MongoDBでは、お客様の移行作業を促進および簡素化するエコシステムも構築しています。エコシステムは以下の要素から構成されています。

  1. 最新のイノベーションを可能にする業界トップクラスのクラウドプロバイダーの環境
  2. データモデリング、マイグレーション、機械学習の分野でサポートを提供できるテクノロジー企業
  3. プロジェクトを加速するためのツール、プロセス、サポートを提供するエキスパートシステムインテグレーター

MongoDBは、開発チームがすばやく新たな機能を開発できるよう、そして同時に総所有コストが削減されるようサポートいたします。

2. Oracleとの契約を停止する場合は慎重な対応が必要 - Palisade Complianceがサポート

制約事項の厳しいOracleとの契約や不透明なライセンスルール、ライセンス監査の脅威は、トランスフォーメーションの推進や、クラウドファーストの環境に必要な新しいテクノロジーの導入に大いに影響を及ぼします。Oracleから離れて、新しいソリューションを採用するには、企業はコンプライアンスを維持し、監査に伴うリスクを回避しながら、実際にコスト削減の効果があることを確認する必要があります。新しいソリューションとレガシーのOracleソフトウェアを同時に運用する期間が生じるでしょう。Oracleの策略に足元をすくわれてそのまま製品を使い続けることを余儀なくされる状況に追い込まれるわけにはいかないという点で、この期間は、デジタルトランスフォーメーションにおいてきわめて重要なフェーズになります。

直観的ではないかもしれませんが、Oracleにかける支払を減らすときこそ、ライセンスの取り扱いに慎重を期す必要があります。Oracleにライセンス料を支払い続け、高額な契約を更新し続けている限り、ライセンス監査やライセンス違反の問題が脅威になる可能性は低いと言えます。料金の支払いを続けてくれる企業をOracleが監査するとは考えにくいのです。しかし、お客様が新しいテクノロジーへの移行を始めた瞬間、ライセンス監査を受けるリスクが高まります。そのため、Oracleのソリューションの利用をやめるときには、Oracleからペナルティを課されることがないよう、特に警戒する必要があります。

技術パートナーを見出し、Oracleのライセンスを適切に扱い、ライセンス違反のない運用を行い、不測の事態を回避できるようになったとしても、コストを削減するための方法を見つけ出すという課題が残っています。Oracleのライセンス契約を終了してサポートコストを削減するという作業は一筋縄ではいきません。前に述べたように、Oracleの契約は顧客を囲い込むことを意図して作成されており、通常の方法では、コストの削減は事実上ほぼ不可能です。Palisade Complianceは、Oracleのライセンスを適切に扱いながらOracleのサポートコストを削減する11の手法を特定しました。コストを確実に削減するには、自身の組織に適した選択肢を把握、特定してプランを策定し、実行することが重要です。

3. プロジェクトに弾みを付けられる要素や牽引力を社内で結集し、動き出す

レガシーテクノロジーの企業は、疑いの種を植え付けることや、時代遅れになった自社のソリューションを脅かす動きを防ぐことに長けています。不幸にもあまりにも多くの企業がこのような策に屈して感覚が麻痺し、市場での競争優位性を失っているのです。

人生と同様、ソフトウェアの世界においても、変化を成し遂げることよりも、現状を維持し続けることのほうが容易です。しかし、組織全体の成功や組織の方向性を左右する技術上、ビジネス上の意思決定をする場合、イノベーションや変革は単に有用なだけでなく、生き残りのために不可欠な要素となるのです。顧客の要求が厳しくなり、市場への新規参入が容易になった現在の環境であればなおさらです。

適切な技術パートナーとOracleアドバイザーを確保することは、移行を進めるために必要な自信と勢いを得る最良の方法です。80以上の地域で利用可能なフルマネージド型のサービスから構成されるMongoDBのデータベースプラットフォームと、Oracleのライセンスと契約に関するPalisadeの専門知識を活用すれば、移行への取り組みを容易に加速することができます。

代替となるソリューション(MongoDB)+独立系のOracleアドバイザー(Palisade)⇒移行が加速

おわりに

MongoDBでは、移行準備のためのヘルスチェックレビューのサービスを用意していますので、移行戦略の計画にご活用ください。ニーズに即した戦略の立案が可能になります。サービスをご利用する場合は、こちらに必要事項をご記入ください。MongoDBのモダナイゼーションプログラムの詳細については、こちらのページをご覧ください。また、クリエーションラインへご連絡ください。

Palisade Complianceについて

世界30か国に400以上の顧客を擁するPalisadeは、Oracleの製品に関してライセンス、契約、コスト削減の観点から独立系のサービスを提供しており、業界をリードする存在となっています。詳細については、こちらのWebサイトをご覧ください。同社では、Oracle製品に関する1時間の補完的なコンサルティングのサービスを実施しています。

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