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Docker 19.03とDocker Enterprise 3.0の新機能のご紹介 〜 Dockerリリースパーティーより #docker

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## 私たちは7月末、Docker Enterprise 3.0とDocker 19.03の発売を祝いました

DockerキャプテンのBret Fisher氏は7月末、3日間にわたるDocker 19.03とDocker Enterprise 3.0のリリースパーティーを主催しました。DockerキャプテンたちとDockerチームは、自分のお気に入りの新しい機能を紹介し、会場の観客の質問に答えました。この記事ではリリースパーティーのハイライトをご紹介します(リリースパーティーの全模様はこちらでご覧になれます)。

Docker Desktop Enterprise

まず始めに、DockerのプロダクトマネージャであるBen De StPaer-GotchがDocker Desktop Enterpriseを紹介しました。Docker Desktop Enterpriseは、Enterprise版Docker Engineをはじめ、エンタープライズ開発をより簡単に・より生産的に行うことに役立つさまざまな機能を搭載しています。例えば、バージョンパックは開発者がデスクトップからDocker EngineのバージョンやKubernetesのバージョンを切り替えることができる機能です。

管理者向けの機能としては、Docker Desktop EnterpriseにはDocker Desktopの設定を厳重に保存することができます。これにより開発者のマシンを企業の要件に適合させた状態が保てます。Benはまた、Docker Application Designerのデモも行いました。ユーザがテンプレートのライブラリを使用して新たなDockerアプリケーションを作ることを可能にするこの機能は、企業の開発者がアプリケーションの最新テンプレートを入手することを容易にします。あるいは、正しい環境変数設定、カスタムコード、カスタムエディタ設定など「黄金の標準」版を中央集権的IT部門に依存することなく手に入れることができます。

デモの完全版を見てディスカッションしよう:

Docker Buildx

DockerキャプテンのSujay Pillai氏は、次世代のイメージビルダー、Buildxの利点を紹介しました。Docker BuildxはCLIプラグインで、Moby BuildKitビルダーツールキットが提供する機能を使ってDockerのコマンドを拡張するものです。出力設定やインラインビルドキャッシング、ターゲットプラットフォームの指定など、Docker 19.03の新しい機能をはじめとするdocker buildコマンドで利用可能な機能をサポートします。そしてBuildxは通常のdocker buildコマンドではまだ利用可能となっていない新しい機能もサポートしています。ビルディングマニフェストリストや、分散型キャッシング、OCIイメージtarballへのビルド結果のエクスポート、限定ビルダーインスタンスの作成、複数ノードに対する同時ビルド、などといった機能です。

Buildxは実験的機能です。つまりDocker社がこの早期アクセスを提供する目的はテストとフィードバックです。そのためまだBuildxはサポート対象外で本番環境向けとはなっていません。BuildxはDocker 19.03、Docker Desktop Enterpriseバージョン2.1.0、Docker Desktop Edgeバージョン2.0.4.0以上に搭載されています。(注記: これらのバージョンに含むBuildxプラグインは、Buildkit用の古い環境変数を上書きします。またビルドの開始にDOCKER_BUILDKIT=1環境変数は必要ありません)

Buildxはこちらからダウンロードできます。Sujay氏によるデモはこちらからご覧ください。

docker clusterコマンド

Docker社のエンジニアリングディレクターであるJoe Abbeyがdocker clusterコマンドをご紹介しました。docker clusterコマンドは、Docker Enterprise 3.0で新たにリリースしたコマンドラインで、AWSにおけるサーバクラスタのライフサイクル管理をとてもシンプルにするものです。Azure向けのdocker clusterコマンドは今年の後半にリリースされる予定です。このコマンドには次のものを含みます: バックアップ、作成、調査、有効なものの一覧表示、リストア、削除、更新、コミットバージョンとビルドタイプの表示です。次のデモをご覧ください:

docker contextコマンド

Dockerキャプテン(であり、またPlay with DockerとPlay with Kubernetesの共同クリエイターである)Marcos Nils氏はバージョン19.03で利用可能な、コマンドライン内でコンテキストを切り替える方法のデモを行いました。今やユーザがDockerとKubernetesエンドポイントの両者においてコンテキストを作成することが可能となりました。しかも1つのコマンドを使って相互に切り替えることが可能です。新しいコンテキストを作成するには、新しく設定するコンテキストへホスト名をコピーする、または他のコンテキストからコンテキスト情報をコピーします。

docker contextコマンドのおかげで、環境間で環境変数を切り替えるために、環境変数によってスクリプトを分割する必要がなくなりました。自分が使用しているコンテキストはDockerコマンドラインで確認できます。このコマンドラインは、デフォルトのstack(例えばSwarmまたはKubernetesオーケストレータ)とあなたが設定したデフォルトのコンテキスト両方を表示します。

次の動画でMrcos氏のデモを参考に、Docker 19.03とPlay with Dockerをお試しください:

Rootless Docker

Rootless機能は、ユーザがOSのroot権限を持たずにコンテナを実行できるようにする機能です。運用者に対しては、Rootless DockerがOSからコンテナを隔離する追加的なレイヤーを提供します。開発者に対しては、Rootless Dockerは、root権限を持っていないマシン上でDockerの実行が可能になることを意味しています。DockerキャプテンのDimitris Kapanidis氏が次の動画でRootless Dockerのインストール方法のデモを行っています:

Rootless Dockerのデモの完全版はGithubのこちらでご覧ください。

Docker App

Docker AppはCloud Native Application Bundles (CNAB)に基づいているオープンソースでクラウド非依存型の仕様です。分散アプリケーションのパッケージングと実行を行うものです。これは、あなたのDockerスタックとComposeファイルをDocker Hub上で再利用可能かつ共有可能とすることで、アプリの共有とパラメータ化を容易にします。19.03リリースではDocker Appの2つのバイナリを入手できます:

1) Docker Appへアクセスできる単一のdocker-appコマンド
2) 既存のdockerコマンドに組み込むプラグイン

次の動画では、DockerキャプテンのMichael Irwin氏がイメージ以外ならなんでも、Composeファイルでパラメータ化するDocker Appの機能のデモを行っています。つまり、Docker Appを使えば、公開したいポート、複製する数、アプリに与えるCPUメモリ量などを容易に定義することが可能であるということです。

これらがどのように機能するかもっと学びたい人は、Docker Enterprise 3.0による高速イノベーションについてのウェビナーにご参加ください。

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原文: Docker Release Party Recap

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