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クリエーションラインに転職して3年が経ったので良いところといまひとつなことを書いていく

はじめに

こちらはクリエーションラインアドベントカレンダー1日目の記事です。

転職して3年が経ったので、実際に入社してみて良かったこと・いまひとつなことを書いてみました。今回は社風や働き方についてです。クリエーションラインに飛び込んでみたい方の参考になれば良いかなと思います。

$whoami

2012年に高専の情報工学科を卒業してから、IT企業勤めのサラリーマンを続けて13年目に突入しました。

2020年に現職に転職後、Google Cloudの運用案件ののち、MongoDBのテクニカルサポート担当になりました。現在はSolution Engineering and Innovation CoE(以下、SEAiC)に所属しています。プライベートでは2022年に男の子を出産し、2023年から時短勤務で働いています。

転職のきっかけ

新卒で入社したのは地元のIT企業で、安定志向で枯れた技術を好む会社でした。自社データセンターでのオンプレミスが当たり前で、Amazon Web Service、Azure、Google Cloudのシェアがかなり伸びてきた2019年頃でも、私が知る限り社内でのクラウド活用はありませんでした。コロナ禍に突入した2020年ごろでも出社が基本でした。

ちょうどそのころにクラウドネイティブの考え方を知り、「人生で1回ぐらい転職してみるか」とSNSをふらついていたところ、弊社CTOである荒井さんに声をかけていただきました。

良いところ

1.社員のほとんどが自発的かつスピーディに行動している

入社してすぐに感じたことです。とにかくなんでも自分たちでやるんだなあ、と思いました。

具体的には、

「ちょっと手伝って~」と言うとリアルでもリモートでも集まってくる

入社してすぐは富山事業所所属でした。オフィス環境向上のため、チームメンバーで窓枠にブラインドを設置したり、パソコンをパーツから作ったり、棚を作ったりしていました。前の会社はこの辺がお堅くて(もちろん労災防止やIT資産の統一管理といったメリットも考慮してのことです)考えられなかったので、スタートアップに来たなと感じました。楽しかったです。

相談室的なSlackがよく誕生している

いろんなチャンネルがありますが、今年は「#agilecoe保健室」がホットです。

AgileCoE(※みんなだいすき笹さんもこちらのチームです)に所属するメンバーが相談に乗ってくれるチャンネルです。

「気持ちが落ちていて集中できないときは?」というメンタリティ方面の相談や、「よくしゃべるメンバーが固定化され、あまりしゃべらないメンバーがいる。どうしよう…」「マージ時のコンフリクトを少なくしたり、コンフリクト発生時になるべく短時間で解決するためのノウハウは?」など、具体的な仕事に関する相談も活発に行われています。

私自身も仕事の進め方に迷ったときに、通話で相談に乗ってもらったこともあります。

社内ポータルサイトが自発的に作成・改善されていく

2021年6月に、Google サイトで社内ポータルが作られました。社内ツールの利用申請や手続き、勉強会の動画などもここから見ることができます。

ポータルサイトのページ追加・編集は、社員であれば基本的に自由に行うことができます。「こういう情報がまとまっていれば良いな」と思った社員が自発的に作成しています。

例えば、今年の7月に開催したEngineering All Handsの当日の写真や発表動画をまとめたページがあります。

私自身はこのイベントを風邪をひいて泣く泣く欠席したので、当日のコンテンツを見ることが出来て助かりました。

ちなみに私も「クリエーションライン Tech blogでブログを書こう」というページを作成させてもらいました。社内で「ブログ書いたほうが良いよね」という雰囲気はありますが、Tech Blogを書くガイドラインが整備されていないと思ったからです。

コロナ禍を通して経験した皆さんは痛感されていると思いますが、リモート業務は関係者同士が自発的に動かないと成立しないところがあります。こういう活動の全てが「良い会社に勤めるのではなく、自分も良い会社の一部になるんだ。」という感じがして良いなあと思いました。

2.「これやりたい」にNoと言われたことがない

「ちょっとこういう検証がしたいから〇〇というサービスを契約したい」「こういう内容で登壇がしたい」「こういう勉強会を開きたい」というのも基本的には自由です。

GoogleのBardが日本語対応してからすぐに使ってみたくなったのですが、弊社の環境ではGoogle Workspaceで管理者が許可しないと使えないようになっていました。「誰に判断を仰げば良いでしょうか?」というスレッドをSlackで立てた時、CEOの安田さんが一言「全メンバー(許可を)オンにしたよ」と言って去っていった時はちょっと感動しました。

もちろん、センシティブな情報をサービスに流さないといったことに気を付けて使う必要はありますが、試せるものはなんでも試してノウハウ溜めていこうぜ!みたいな精神を感じました。

3.Weekly朝会や勉強会が基本録画され、後からいつでも閲覧できる

1,2はホットな会社やスタートアップに多いかなと思いますが、ここからはクリエーションライン独自ではないかと感じるところです。

クリエーションラインでは、毎週月曜日の10時からWeekly朝会が開催されます。

Weekly朝会開催の経緯も違う意味でアツいので、気になる方はこちらの記事もご覧ください。開催方式がGoogle meetのオンライン形式になりましたが、基本的な理念は変わっていないはずです。

こちらは基本的に全員参加ですが、タイムゾーンや働く時間が異なるため、オンラインでもリアルタイム参加が難しいメンバーもいます。私自身も育児の都合で時短勤務をしていて、子供の急な発熱で参加できないことがあります。

Google meetの機能を使って録画され、社内ポータルにアップされているので、後から動画で見ることができます。

(ちなみに、朝会の開会とともに「録画してる?」と確認が入るのが定番となっています)

社内勉強会についても同様に録画・アップロードされます。

こちらは私が退勤した後の時間帯(18:00~)に開催されることが多く、リアルタイム参加がほぼできていませんが、後から見ることが出来るので助かっています。

4.経営に関する資料が基本的に全て社員に公開されている

これは会社のカルチャーのひとつである「Transparency(透明性)」に基づいて行われています。

こちらも社内ポータルで過去の資料を見ることが出来るほか、Weekly朝会でも共有されます。社員から経営層への質問もOKです。

以前、私が「〇〇費が〇〇%って書いてありますけど、一般的に見て高いんですか?」と聞いたところ、「すごく高いわけではないけど、今後〇〇%まで下げようと思っている」と回答をもらいました。世の中には、「一社員が経営に口を出すのがNG」みたいな空気がある会社もあるかもしれませんが、クリエーションラインではこういう初歩的な質問をしても答えてもらえるのはありがたいなと思います。

ちなみに、この辺の知識を学ぶ勉強会資料と動画も社内ポータルにあります。財務諸表の読み方とかも教えてくれます。つよい。

5.フルリモート実現のための取り組みにかなり投資している

私自身も富山からフルリモートで勤務しています。所属しているSEAiCでは関東圏が中心ですが、仙台で勤めているメンバーもいます。

弊社CSOである鈴木逸平さんはロサンゼルス在住ですし、私が知っているのだとロンドンやトルコからリモート勤務している方もいます。ツールとしてはGoogle meet、Ovice、Slackを利用しています。また、リモートワーク手当が毎月1万円出ます。

いまひとつなこと(課題)

良いところだけ書いて終わると美辞麗句感があるので、個人的に課題に感じていることも書いていきます。

1. ツールやナレッジが分散しがち

これは良いところでもあるのですが、社員が自発的に動くため、良いと思ったサービスはとりあえずどんどん使ってみた結果、プロジェクトごとにツールとして定着してしまっています。その結果、Google Drive、Confluence、Miro、GitLabといったツールにナレッジが分散しています。

社内ポータルは既にありますが、今はまだ技術的なナレッジをまとめられるような作りにはなっていません。個人的には社内専用QiitaやZennみたいなものを建てて、おのおのが勝手に書いて、見たい人は社内ポータルから検索できる…みたいなスタイルが良いと思っています。

2.手続きや社内制度がすごい勢いで変わる

良いと思ったものはすぐ取り入れる風潮があるためか、例えば前年度と今年で申請の流れが違っていたり、ツールが変わるなんてことがよくあります。今年は評価制度と年末調整のツールが変わりました。

基本的に社内ポータルに情報がまとめられるのと、分からなければその都度Slackで聞けばいいので、そこまでは困っていませんが、質問のハードルが高い人には少し厳しいかもしれません。

ただし、これは改善点があればすぐに検討・反映されることの裏返しでもあります。

ここ数年でプロジェクトや関係する人間の数が大きく変化しており、必要な社内制度や福利厚生の整備を進めている最中といえます。現在はバックオフィスの皆さんがかなり頑張ってくれています。

3.殻に閉じこもってしまう、偶然のコラボレーションが生まれにくい

フルリモート勤務という形をとっていると、忙しい時はプロジェクト外との交流が途絶えがちです。出社時のように、偶然廊下ですれ違うというようなことは基本起こりません。

リアルでの交流は大事だよねという話は出てきていて、Engineer All Handsもその流れで開催されました。私が所属するSEAiCでも、チームが発足した10月は秋葉原オフィスに集まり、顔を合わせました。

クリエーションラインは働くパパママも多いです。出社時であれば「もうだいぶ大きくなった?」「保育園入ったよ〜」「野菜食べない」みたいな会話が生まれますが、オンラインだとそういう会話がなくてちょっと寂しいです。

そう思い、Slackに #cl-baby チャンネルを作ってみました。「うちの子これができるようになったよ」「うちの子もこういう時期、あったわ〜」のような会話が投稿され、毎日の癒しになっています。

フルリモートの環境では少しお節介なぐらいがちょうどいいのかもしれません。

おわりに

良いことも悪いこともひっくるめて自由があります。

「あれやりたい!これやりたい!」がはっきりしているITエンジニアは生き生きしやすい社風ではあります。世界中どこにいる人間でも仕事ができる良い会社です。一方で、それ故の課題もまだまだあるのかなあと思います。

Author

MongoDB日本語サポート担当。ITインフラや運用・監視・保守が好きです。
無駄のない構成やアーキテクチャを見てうっとりしています。

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