Google Cloud Next Tokyo 25 初参加レポート

はじめに
8月5日・6日に東京ビッグサイトで開催された Google Cloud Next Tokyo 25 に2日間参加してきました!
これまでAWS Summitには参加したことがありましたが、Google Cloud Nextは今回が初めてです。
Google Cloudのサービスや技術にはあまり触れてこなかったため、このイベントを通じて学びを得たいと思い参加しました。
セッションを回る中で、Google Cloudのサービス名だけでは具体的に何をするものか分からないことも多くありました。そんな時に参考になったのが、AWSやAzureとの比較表です。
サービスの位置づけが直感的に理解しやすかったです。
なお、セッション動画はイベント登録者に対して限定公開されていました。(8/21時点)
ご興味のある方は、下記リンクから登録ができます。

参加したセッションなど
聴講したセッションの中からいくつかご紹介します。
基調講演
基調講演では、AIに関する最新の取り組みが特に印象的でした。
AIエージェント開発のためのフレームワークであるAgent Development Kit(ADK)や、エージェント間の連携を可能にするAgent2Agent プロトコル(A2A)といった技術が紹介されました。
Google Agentspaceを用いたエレベーター保守業務のデモも披露され、現場で働く人がAIによるタスク割り当てを受けながら協働する姿を具体的にイメージできました。
AIが単なる技術ではなく実際の業務と結びつき始めていることを強く実感できる内容でした。
2日目の基調講演ではGemini CLIのデモも行われ、GitHub Actionsへの対応が発表されました。
先行する他のAIエージェントとの差が縮まり、実用性が一層増している印象を受けました。
基調講演は予約をしていても遅く入場するとサテライト会場になってしまうため、会場で直接見たい場合は早めに入場することをおすすめします。
ZOZOTOWN の大規模マーケティング メール配信を支えるアーキテクチャ
このセッションでは、メール配信を円滑かつ確実に行うための設計について紹介されていました。
旧来のシステムでは、リアルタイム性の高い通知が遅延するという課題を抱えていたとのこと。
新アーキテクチャではジョブキューと優先度付けの概念を導入することで抜本的な解決を図っていました。
具体的には、Cloud Runをワーカーとし、Cloud Tasksで優先度制御と配信データアップロード、Pub/Subで非同期的な配信処理を連携させることで、処理の並列化と最適化を実現した点が印象的でした。
Cloud Runを使用したモダンなクラウド設計が参考になりました。
少数のインフラ人員でビジネスと組織のスケールに耐える Google Cloud の設計と運用のエッセンス
このセッションでは、ライブ配信アプリにおけるGoogle Cloudの設計や運用の工夫、そして少人数のインフラ体制での実践的な知見が語られていました。
実際の現場でどのように運用負荷を抑えつつ、安定したサービス提供を実現しているのか、その工夫や考え方がとても参考になりました。
システムやプロセスを疎結合にしインターフェースを介して接続できるような設計が行われており、
例としてDockerを採用することでGoogle Kubernetes Engine(GKE)からCloud Runへの移行を容易にしていることやmakeコマンドを利用したデプロイ運用の工夫などが紹介されました。
ビジネスや組織のスケールに柔軟に対応できるような設計が行われており、クラウドサービスの切り替えも容易にしている点が参考になりました。
ハンズオン
トークセッションだけでなく手を動かせるハンズオンにも参加できました。
今回参加したハンズオンではCloud Run上にAIとチャットができる画面をデプロイするという内容でした。
Cloud Runのサービスを触るのは初めてでしたが、デプロイまですぐに実行することができ、Cloud Runの手軽さを実感できました。
またこのセッションではGoogleのトレーニングセンターで使用できるクレジットを200クレジット分をもらえたので、ハンズオンの内容以外で気になった演目も後日行うことができました。

会場
会場は東京ビッグサイト南展示棟で、大きく分けて1階のExpoとサイレントセッションエリア、そして4階のハンズオンとセッションエリアに構成されていました。
来年開催予定の2026年7月30,31日も同じ南展示棟で開催されるとの、告知もありました。
Expoエリア
Expoエリアでは、AIを使ったミニゲームを遊べたり、Google Cloudを活用している企業の方と直接会話ができました。
ランダムなお題に対してレゴで2分以内に組み立て、参加者4名のうち誰が上手に作成できたかを、AIに判定してもらうミニゲームがありました。
自分もやってみましたが「鳥」というお題に対して出来上がったものはこちらでAIに酷評されました笑

特に賑わっていたのはAIバスケットボールコーチで、ゴールにシュートし、その際のシュート姿勢をAIに分析してもらえるコーナーもありました。
カメラを通してAIに評価してもらうなど、今後の日常生活におけるAIの活用がますます広がっていくことを実感しました。
まとめ
初参加でしたがGoogle Cloudのサービスを知ることができ大変為になりました!
次回のGoogle Cloud Nextにも、ぜひ参加したいと思いました。
AI技術の進化は目覚ましく、常に最新情報をキャッチアップし、それを自身のスキルや仕事に還元していくことの重要性を再認識できるイベントでした。
