Platform Engineering Kaigi 2025で登壇しました

こんにちは、クリエーションラインの今井です。 2025年9月18日(木)に中野セントラルパークカンファレンスで開催された「Platform Engineering Kaigi 2025 (PEK2025)」に、チームリーダーの野木と共に登壇させていただきました。
イベント概要
Platform Engineering Kaigi 2025は、プラットフォームエンジニアリングに関する知識と経験を共有するための専門カンファレンスです。「BEYOND BOUNDARIES ~すべての境界を、可能性に変える~」をテーマに掲げ、技術・組織・文化、そしてAI時代の既成概念の壁を越えていくための知見が共有される場でした。
弊社クリエーションラインは、今回Goldスポンサーとしても協賛し、「GitLab x Kubernetes x AI ~ チームにスケーラブルな AI 駆動型開発基盤を提供しよう!」というタイトルで発表しました。

セッション概要:GitLab x Kubernetes x AI
私のセッションでは、GitLab、Kubernetesを組み合わせることで、開発チームにAI駆動開発基盤を最速で提供するというコンセプトと、その具体的な実現方法をデモンストレーションを交えてご紹介しました。
発表資料はこちらになります。
大きく以下の2つのテーマでお話させていただきました。
- GitLabとKubernetesで実現するAI駆動開発ゴールデンパス
- SDLC(ソフトウェア開発ライフサイクル)すべてがコンテキストになるGitLab Duo Agent Platform
GitLabとKubernetesで実現するAI駆動開発ゴールデンパス
最初のパートでは、開発者が迅速かつ安全に開発を始められる「ゴールデンパス」をどう構築するかについてお話ししました。
その中核となるのが、Kubernetesを活用したサンドボックス開発環境である GitLab Workspacesです。GitLab Workspacesは必要なツールやライブラリをあらかじめ含んだ開発環境を配布できる仕組みで、YAMLファイルにて開発環境のカスタマイズも可能です。これにより、ブラウザから数十秒で再現性のある開発環境を起動できます。
またセッションでは、自然言語による対話を通じてセルフサービスで開発環境を提供できないかというアイデアをデモで示しました。 具体的には、私たちが社内で活用している生成AI連携Slackボット「玄米茶(genmaicha)」をIDP(Internal Developer Portal)に見立て、開発者がSlackで依頼するだけで、以下のような一連のプロセスが自動で実行される様子をお見せしました。
- Slackでメンションし、Merge Request(MR)を作成
- MRを承認し、CI/CDパイプラインを実行
- パイプラインがGoogle Kubernetes Engine(GKE)上にGitLab Workspaces環境を構築
- 開発者はGitLab上のプロジェクトから即座にWorkspaceを利用開始
こちらはデモの動画になります。
このように、AIとの対話を通じてインフラを意識することなく、セルフサービスで標準化された開発環境を手に入れられる世界観をご紹介しました。
「玄米茶」についてはこちらのブログ記事もぜひご一読ください。
「生成AIチャットボットでGoogle Cloudプロジェクト管理を自動化 #ai #llm #google #terraform #gitlab」
SDLC(ソフトウェア開発ライフサイクル)すべてがコンテキストになるGitLab Duo Agent Platform
セッションの後半では、AI駆動開発の「中身」に焦点を当て、特にGitLab Duo Agent PlatformというGitLabのAIエージェント機能について紹介しました。
まず、GitLabは「最も包括的なAIを搭載したDevSecOpsプラットフォーム」であり、「ソフトウェア開発ライフサイクル全体に対応する単一のプラットフォームで、高品質なソフトウェアの迅速なデリバリーを実現します。」と謳っており、コード提案だけでなく、イシューの説明生成、コードレビューサマリー、テスト生成など、あらゆる場面で開発者を支援します。
そんな中登場したGitLab Duo Agent Platformの最大の特徴は、ソフトウェア開発ライフサイクルの全工程を把握するコンテキスト認識AIを備えている点です。開発者がGitLabを利用することで、すべてのコード、イシュー、MR、CI/CDパイプラインのアクティビティが一箇所に集約され、それらすべてがAIのコンテキストとなります。
セッションではGitLab Duo Agent Platformのデモとして、Agentic Chatが簡単なユーザー管理機能を実装する様子と実装されたコードを自動レビューする様子をお見せしました。こちらがデモの動画になります。
GitLab Duo Agent Platformについてはこちらのブログ記事でも解説しています。
「GitLab Duo Agent Platform 登場 ─ GitLabだからできる、チームの軌跡を知る次世代AIエージェント」
「GitLab Duo Agent Platformの全体像と目指す姿を理解しよう #GitLab #GitLabDuo #AI駆動開発」
まとめ
- 秒で着手・常に同じ:
GitLab Workspacesで再現性のある開発環境を提供することで、開発者はすぐに作業を開始できます。 - ゴールデンパスにAIを組み込み:
AI駆動開発基盤そのものを最速で提供します。 - Platform EngineeringもAI駆動で:
開発者とプラットフォームチームが同じGitLabを使うことで、すべての活動がAIのコンテキストとなり、開発基盤の改善や運用もAIの支援を受けながら進めることができます。
GitLab Duo Agent Platformはまだベータ版であり、一般公開はまだ先になりますが、プラットフォームチームもAIの恩恵を受けられるようになる未来に期待しつつ、一般公開になるのを待ちたいと思います。
最後に
当日セッションをご聴講いただいた皆様、弊社ブースにお立ち寄りいただいた皆様、また、イベントを運営してくださった皆様、本当にありがとうございました。このイベントで得た学びを今後に活かしていきたいと思います。