Mirantis製品リリース&サポート 最新情報(2025年9月)#Mirantis

Mirantis製品のリリース情報をお届けします。
本稿は、2025年8月1日から9月24日までに更新されたMirantis社のリリースノートからの抜粋となります。最新のリリース情報につきましてはMirantis社のリリースノート全文をご確認ください。
MCR(Mirantis Container Runtime/旧Docker Enterprise Engine)

MCR 25.0.13(2025-SEPT-03)
- リリースノート:https://docs.mirantis.com/mcr/25.0/release-notes/25-0-13.html
- 主な特徴:Swarmのマネージャーノードがテレメトリデータを送信する際に発生する問題を修正。
- MCR固有の変更:
- MCR 25.0.13以降、FIPSモードでMCRを使うWindowsユーザーは、この暗号化モジュールをインストールする必要がある。
- このモジュールは、
install.ps1
というインストーラースクリプトを使えば自動でインストールされる。 - あるいは、Mirantis社のリポジトリから
.msi
形式のパッケージをダウンロードして、手動でインストールすることもできる。
- このモジュールは、
- MCRのライセンスを持っていない場合、デーモンが無許可の状態であることを示す警告が、CLI(コマンドラインインターフェース)に表示されるようになった。
- MCR 25.0.13以降、FIPSモードでMCRを使うWindowsユーザーは、この暗号化モジュールをインストールする必要がある。
- アップストリームの変更:
- 前回のMobyで発生した多数のバグやネットワークの不安定性は、libnetwork の大規模なリファクタリング(再構成)と書き直しによって修正された。
- その他の詳細はリリースノート参照。
- 主なコンポーネントのバージョン:https://docs.mirantis.com/mcr/25.0/release-notes/25-0-13.html#major-component-versions
MKE(Mirantis Kubernetes Engine/旧Docker Enterprise & Universal Control Plane)

MKE 3.7.25(2025-SEP-03)
【重要!!】 脆弱性の軽減のために、Ingress Controllerを無効化されている場合には、MKE を3.7.22 へアップグレードし、その後コンポーネントを再有効化することを推奨します。手順の詳細は、 Configure NGINX Ingress Controller を参照してください。
- 主な特徴:
- MKE 3.7はEOL(ベンダーによるサポート終了)ですが、今回はCVE対策としてのパッチがリリースされました。
- リリースノート:https://docs.mirantis.com/mke/3.7/release-notes/3-7-25.html
- 主なコンポーネントのバージョン:https://docs.mirantis.com/mke/3.7/release-notes/3-7-25/component-versions.html
- Kubernetes 1.27.16
- Calico 3.28.5
- セキュリティ情報:https://docs.mirantis.com/mke/3.7/release-notes/3-7-25/security-information.html
MKE 3.8.8(2025-SEPT-03)
【重要!!】 脆弱性の軽減のために、Ingress Controllerを無効化されている場合には、MKE を3.8.8 へのアップグレード後に、コンポーネントを再有効化することを推奨します。手順の詳細は、 Configure NGINX Ingress Controller を参照してください。
【重要!!】MKE 3.7.xからMKE 3.8.8へアップグレードすると、Kubernetes 1.31で導入されたハッシュ計算ルールが原因で、コンテナが再起動する可能性があります。このため、Mirantis社は「自動インプレースクラスターアップグレード」を使用しないことを推奨しています。この方法ではすべてのノードでコンテナが一斉に再起動してしまうため、それを避けるために「段階的なインプレースクラスターアップグレード」または「ブルーグリーンデプロイメントアップグレード」の使用を推奨します。
- 主な特徴:次を含む製品機能強化のためのリリース
node-feature-discovery
コンテナごとに、明示的にユーザーIDを設定できるようになった。- LDAP同期機能にターゲットを絞った機能が追加された。
- リリースノート:https://docs.mirantis.com/mke/3.8/release-notes/3-8-8.html#id1
- 主なコンポーネントのバージョン:https://docs.mirantis.com/mke/3.8/release-notes/3-8-8/component-versions.html
- Kubernetes 1.31.10
- Calico 3.29.5
- セキュリティ情報:
MKE 4k 4.1.1(17-SEPT-2025)
【MKE 4kについて】
- Kubernetesの未来を形作る:「Mirantis Kubernetes Engine 4k」がKubernetesプラットフォームに革新的な柔軟性と簡便性を提供
- K0sをベースに:
- MKE 4は、軽量なKubernetesディストリビューションであるk0sをベースに構築されています。詳細については、k0sのドキュメントをご参照ください。
- Swarmをご利用の方は、MKE3.7または3.8をご利用ください。
- リリースノート: https://mirantis.github.io/mke-docs/4.1.1/release-notes/
- 今回のリリースの主な特徴
- Mirantis k0rdent Enterprise 1.1.0を用いたMKE 4kの子クラスターが利用可能になった。
- エアギャップ環境向けのカスタムCA証明書に対応した。
- アップグレード機能が改善され、「テスト実行(ドライラン)」機能などが追加された。
- Calico Enterpriseを含むカスタムCNIを有効化できるようになった。
- MKE 4kが有効なロールタイプとして認識するのは、
controller+worker
とworker
のみになった。
- 今回のリリースの主な特徴
- 主なコンポーネントのバージョン: https://mirantis.github.io/mke-docs/4.1.1/release-notes/major-component-versions/
- MKE3.7および3.8からのバージョンアップについて:https://docs.mirantis.com/mke-docs/docs/upgrade-from-mke-3x/
MSR(Mirantis Secure Registry/旧Docker Trusted Registry)

MSR 2.9.28(2025-SEP-03)
【重要!!】MSR2.9は、2025-SEP-27にEOL(ベンダーによるサポート終了)を迎えます。
MSR 3.1.14(2025-SEP-03)
【重要!!】MSR3.1は、2025-SEP-27にEOL(ベンダーによるサポート終了)を迎えます。
- リリースノート:https://docs.mirantis.com/msr/3.1/release-notes/3-1-14.html
- 主な特徴:
- MSR 3.1 のパッチリリース。
- 主なコンポーネントのバージョン:https://docs.mirantis.com/msr/3.1/release-notes/3-1-14/component-versions.html#major-component-versions
MSR 4.0.2(2025-MAR-10)(※9月24日現在、前回からリリースなし)
MSR 4.13.2(2025-SEP-03)
- リリースノート:https://docs.mirantis.com/msr/4.13/release-notes/4-13-2.html
- セキュリティ情報:https://docs.mirantis.com/msr/4.13/release-notes/4-13-2/security-information.html
※バージョンアップに関するご相談はこちらからお問い合わせください。
EOL情報
EOLとはEnd of Lifeの略で、ベンダーによるサポート期間が終了する状態を指し、重大なバグや脆弱性が発見されても、パッチリリースや修正が行われない状態を指します。Mirantis製品のライフサイクルは通常2年です。そのため、定期的かつ計画的なバージョンアップメンテナンスが運用上の必須事項となっております。
詳細はMirantis社のメンテナンスライフサイクルページをご参照ください。
※MCRはバージョンアップに伴い、古いバージョンのOSはサポートがなくなる場合がございますので、OSの定期的なバージョンアップも必要となります。詳細はリリースノート内の compatibility matrixページをご参照ください。
現在サポートが終了している(EOL)バージョン
次にサポートが終了するバージョン
- MSR 2.9.z (2025-SEP-27)
- MSR 3.1.z (2025-SEP-27)
- MCR 25.y.z(2026-DEC-04)
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