Mirantis製品リリース&サポート 最新情報(2025年10月)#Mirantis

Mirantis製品のリリース情報をお届けします。

本稿は、2025年9月25日から11月3日までに更新されたMirantis社のリリースノートからの抜粋となります。最新のリリース情報につきましてはMirantis社のリリースノート全文をご確認ください。


MCR(Mirantis Container Runtime/旧Docker Enterprise Engine)

MCR 25.0.14(2025-OCT-30)

  • MCR固有の変更:
    • 脆弱なTLS暗号スイートを無効にするオプションの追加
      • dockerd プロセスに対し、環境変数 DOCKER_DISABLE_WEAK_CIPHERStrue に設定することで、デーモンが最新でセキュアな暗号スイートのサブセットのみを使用するように制限できます。
      • この設定により、CBCモード暗号など、既知の脆弱な暗号が無効化されます。これらの暗号は、Docker Engine のアップストリーム(本家)のより新しいリリースではすでに無効化されています。
      • 将来のアップグレードとの互換性を確保するため、このオプションは設定ファイルやCLIフラグとしては提供されていません。
    • Fipster (Goランタイム) go1.24.8m1
      • 古いGoバージョンに存在する**CVE(共通脆弱性識別子)**を修正します。
      • バージョンのアップグレードに対応するため、FIPSパッケージ libcrypto3-mirantis を 3.5.4 にアップデートします。
    • 修正された問題
      • テレメトリー機能の24時間ハートビートに関連し、「assignment to entry in nil map」パニックが発生し、Swarmマネージャーノードが毎日クラッシュする問題が修正されました。
  • アップストリームの変更:
    • libnetwork の一部が大幅にリファクタリング(構造の改善)され、書き直されたことにより、以前の Moby のバージョン以降、数多くのバグやネットワークの不安定性が修正されました。
    • アップストリームで実施された変更やプルリクエスト(コードの取り込み要求)の完全なリストについては、後述の GitHubマイルストーンをご参照ください。
  • 主なコンポーネントのバージョン:https://docs.mirantis.com/mcr/25.0/release-notes/25-0-14.html#major-component-versions

MKE(Mirantis Kubernetes Engine/旧Docker Enterprise & Universal Control Plane)

MKE 3.8.9(2025-OCT-30)

【重要!!】MKE 3.7.x から MKE 3.8.9 へのアップグレードでは、Kubernetes 1.31 で導入されたハッシュ計算ルールにより、コンテナが再起動する可能性があります。自動化されたインプレースクラスタアップグレード方法が全ノードで同時に引き起こす可能性のあるコンテナ再起動を回避するため、段階的なインプレースクラスタアップグレード方法またはブルーグリーンデプロイメントアップグレード方法の使用を推奨します。

  • 主な特徴:MKE 3.8.9 のパッチリリースは、バグ修正と CVEへの対応に特化しています。
    • node-feature-discovery コンテナごとに、明示的にユーザーIDを設定できるようになった。
    • LDAP同期機能にターゲットを絞った機能が追加された。

MKE 4k 4.1.1(17-SEPT-2025)

【MKE 4kについて】

MSR(Mirantis Secure Registry/旧Docker Trusted Registry)

MSR 2.9.29(2025-OCT-27)

【重要!!】MSR2.9は、2025-SEP-27から2026-DEC-01にEOL(ベンダーによるサポート終了)が延長されました。

MSR 3.1.14(2025-SEP-03)

【重要!!】MSR3.1は、2025-SEP-27にEOL(ベンダーによるサポート終了)を迎えました。

MSR 4.0.2(2025-MAR-10)(※11月5日現在、前回からリリースなし)

MSR 4.13.2(2025-SEP-03)(※11月5日現在、前回からリリースなし)


※バージョンアップに関するご相談はこちらからお問い合わせください。

EOL情報

EOLとはEnd of Lifeの略で、ベンダーによるサポート期間が終了する状態を指し、重大なバグや脆弱性が発見されても、パッチリリースや修正が行われない状態を指します。Mirantis製品のライフサイクルは通常2年です。そのため、定期的かつ計画的なバージョンアップメンテナンスが運用上の必須事項となっております。

詳細はMirantis社のメンテナンスライフサイクルページをご参照ください。

※MCRはバージョンアップに伴い、古いバージョンのOSはサポートがなくなる場合がございますので、OSの定期的なバージョンアップも必要となります。詳細はリリースノート内の compatibility matrixページをご参照ください。

現在サポートが終了している(EOL)バージョン

MKE、MSR、MCRのEOLバージョンはこちら

次にサポートが終了するバージョン

  • MSR 2.9.z (2026-DEC-01)
  • MCR 25.y.z(2026-DEC-04)
  • MKE 3.8.z (2026-DEC-4)

お問い合わせ

日本語商用サポート付きMirantis製品(旧Docker Enterprise)に関するお問い合わせはこちら

新規CTA