JSTQB FLは、感覚でやっていたテストを体系的に学ぶのに最適な資格だった(2023V4.0)

(アイキャッチの置物は、先日のCL All Handsの際に購入したシーサーです)
こんにちは。Agile CoEチームのくまごろーです。
先日 JSTQB Foundation Level(以下 JSTQB FL)を受験し、無事に合格しました!
この記事では、受験のきっかけから学習法、当日のこと、そして試験を通じて感じたことをまとめてみようと思います。
なぜJSTQB FLを受けようと思ったか
私は開発でのテスト経験はありますが、テストに関する知識を体系的に学ぶ機会はありませんでした。
正直にいうと、今までの経験と本を読みかじった知識だけでテストをやっていて、テストに対して自信が持てない部分がありました。
そんな中、社内の学習コンテンツ「CL DOJO」の中で開講されていた 「JSTQB FLトレーニング」を受講したのが転機になりました。
講座ではこれまで私が断片的に持っていた知識が、体系的に整理された形で紹介されており、
頭の中にごちゃごちゃと存在していたテストの知識が一気につながっていく感覚がありました。
「JSTQB FLの勉強をすれば、テストをもっと体系的に理解することができそう!」
そう思い、受験を決めました。
受験前のレベル
受験前の私は、以下のような状態でした:
- テストコードを書いたり、動作テストを行なっていたが、観点の洗い出しは経験に頼っていた
- テストに関して書籍を読んだことはあったが、体系的な知識はほとんどなかった
- JSTQBという資格の存在は知っていたが、受けたことはない
学習開始時は思ったより広い範囲戸惑いましたが、全体→細部という流れで学んでいくことで少しずつ理解を深めていけました。
勉強方法
教材と学習の流れ
- YouTube:GTMさんのJSTQB解説動画を視聴して全体像を把握
- 勉強用GPT(後述)でシラバスの要点を理解しつつ、章ごとに問題演習
- テス友を繰り返し解く
- ある程度理解度が上がったら、シラバスを読んで全体を確認
- 試験日が来るまでテス友を周回
先輩のいづさんのJSTQB受験記事では「無料de試験」というサービスが活用されていましたが、なんと最近サービス終了していました。。。
その点がちょっと不安でしたが、結果的には上記の教材だけで十分に学習できました。
学習用GPTsを作成
今回は生成AIを使い始めてから初めての資格試験だったのですが、学習サポート用のGPTsを作ってみました。
やったことはこんな感じです:
- シラバスを読み込ませて、プロンプトを設定
- 章ごとの要点をまとめてもらう
- 練習問題(○×・4択・記述・応用)を章ごとに作ってもらい、それを解いて理解を深める
- テス友でわからなかった問題をGPTに解説してもらう
思いつきで作ったGPTsでしたが、これが最初から最後まで大活躍でした。
学習者の理解度は学習フェーズによって異なりますが、AIであれば自分の理解度に合わせたテキストを生成してもらえます。
また、問題演習でも助けられました。テス友の解説だけでは理解できない問題がいくつかあったのですが、GPTに解説してもらうことで理解を深めることができました。
(もしかしたらこういう使い方はNotebookLMの方が得意かもしれません。)
テス友の活用
問題演習はほぼテス友に頼りました。
過去の記録が残っていなかったので体感ですが、最初は正答率50%くらいでした。
GPTに解説してもらいつつ周回を重ね、正答率を85%くらいまで上げて試験に臨みました。



テス友、なんで無料なんだろうと思うくらいありがたいサービスでした!
やらなかったこと
市販教材の使用
シラバスを読み込ませたChatGPTは先生としてかなり優秀な上、テス友は問題集として申し分ありませんでした。そのため、市販の問題集や参考書がなくても十分に学習できました。
シラバスを読み込むこと
シラバスはそれなりに分量があるので、最初から最後まで読み込むことはしませんでした。
基本的には
- テス友で間違った箇所の確認JSTQBの全体の流れを把握するためにさらっと読む
試験当日のこと
試験はCBT(コンピュータ上での選択式試験)形式で、全40問・制限時間60分。
個人的な感覚ですが、問題のレベルはテス友と同等かやや易しめな印象でした。
ただし一部は初見の問題で、結構悩みました。
テス友の問題を正答するだけでなく、その理由や背景まで理解することを意識していれば、ほとんどの問題には迷わず対応できるのではないかと思います。
試験後の感想と今後
JSTQB FLを通じて、普段やっているテストの背景や理論を整理することができました。
また、テストに関して自分が今まで知る機会のなかった知識にも触れることができました。
特に3章のレビュープロセスや、5章のテストマネジメントなどはほぼ知らない内容でしたが、今回の受験をきっかけに学ぶことができました。
その一方で、獲得した知識を元に実践することの必要性も感じています。
次は『ソフトウェアテスト技法練習帳』をやり、実践的なテスト技法を身につけたいと思います!
これからJSTQB FLを受験しようと思っている方の参考になればうれしいです!