PSTとして伝えたい、プロフェッショナルスクラムと経験的アプローチ ~ゾンビスクラムの世界を生き抜くために~

2026年6月付けで、Scrum.orgによるPST : Professional Scrum Trainerに認定されました!今日はPSTに至った経緯や、今後PSTの活動を通じて提供したいことを紹介したいと思います。
PST : Professional Scrum Trainerとは
PSTは、Scrum.orgから公式コースの講師資格を与えられた専門家です。提供しているコースは、スクラムマスター向け・プロダクトオーナー向けといった一般的なコースの他にも、カンバンやファシリテーションなどの個別テーマや、最近ホットな話題であるAIをスクラムマスター・プロダクトオーナーがどう活用するかといったコースもあります。
今回、私はスクラムマスター向けのPSM : Professional Scrum Masterコースの認定を受けました。PSM向け日本人PSTとして、同時期に認定を受けた初期認定者のうちの1人です。
PSTに至った経緯
元々、Scrum.orgの理念や考え方、特に以下の点に共感を感じていました。
- 教材やドキュメントの品質が高い
- 認定研修や試験を通じて、スクラムの本質に何度も立ち戻ることができる
エビデンスベースドマネジメント(EBM : Evidence Based Management)を通じて、Scrum.orgを本格的に意識し始めたのですが、その当時も「EBMガイドが、整理されてて分かりやすい」「忘れかけてたスクラムの本質に立ち戻れる、いい機会になりそう」というのを感じていました。以前発表した資料から、以下に抜粋します。
そういう背景もあって、下記の通りScrum.org関連の発信をいくつかやってきていました。その流れから、より広範囲にこれを伝えていければいいなと思ったのが、PSTを目指した経緯です。
- ブログ記事
- 登壇・発表資料
- クリエーションラインとしての提供サービス
PSTとして提供していきたいこと
「プロフェッショナルスクラム:真に効果的なスクラム」を伝えていきたい
「うちでは、スクラムをやってます」というチームでも、よくよく聞いてみたら、以下のようにただフレームワークで決められたことをこなしてるだけというチームはいないでしょうか?
- デイリースクラムが、単なる進捗報告になっている
- 目指すべきプロダクトゴールがないまま、スプリントが回っている etc
俗に言う「ゾンビスクラム」ですね。Scrum.orgでは、ゾンビスクラムに対比するものとして「プロフェッショナルスクラム(日本語訳はAGORAX様のサイトを参考)」という概念を提唱しています。プロフェッショナルスクラムが意図するところは、以前の資料の1ページを抜粋します。
ゾンビスクラムのあふれた世界で襲われないように、プロフェッショナルスクラムを武器に生きていく術を提供していきたいと思ってます。
変化の激しい時代における「経験主義・経験的アプローチ」を伝えていきたい
スクラムの経験主義は、スクラムに限った話ではなく、アジャイルなアプローチ全般に適用できます。これは、生成AIによる変化が激しいこの時代にこそ、活きてくるのではと考えています。
例えば、生成AIによってスクラムの実践方法が、現在進行系で変化していることでしょう。
- スクラムチームの構成人数・コミュニケーションのあり方
- スクラムイベントでの時間の使い方
- 関心領域の変化:アウトプットから、アウトカムや価値提供への意識、など
ただ、その中でも、複雑な問題に対応するための経験主義と経験的アプローチの必要性という、根本的なところは変わりません。むしろ、表面的なフレームワークのルールやプラクティスに右往左往するのでなく、本質を捉えるという意味では、より大事になっています。
(なお、スクラムの枠にとらわれずにアジャイル・経験的アプローチを活かす方法として、個人的にはEBMやアジャイルのカタが相性がいいのではと考えています。そういう観点も踏まえて、適材適所で取り入れていきたいですね)
PSTをきっかけに、より一層スクラム・アジャイル界隈に貢献していきたいと思ってますので、今後ともよろしくお願いします!

