Mirantis製品リリース&サポート 最新情報(2026年10月)#Mirantis

PHP関連の脆弱性(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)についてのご案内
Mirantis core製品およびプラットフォーム(Mirantis Container Runtime、Mirantis Kubernetes Engine、Mirantis Secure Registry、Mirantis OpenStack等)の制御面や実行環境におきましては、PHPは利用されておりません(主要言語としてGo、Python、C/C++が使用されています)。したがいまして、本脆弱性(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)による影響はございません。
注意:Mirantisのインフラ基盤およびコンテナランタイム自体は影響を受けませんが、お客様がKubernetesやOpenStack等のクラスタ上で独自に運用・デプロイされているアプリケーションコンテナ内においてPHPを利用されている場合は、アプリケーション側の対応として、修正パッチが適用された最新バージョンのPHPへのアップデートを実施していただきますようお願いいたします。
Mirantis製品のリリース情報をお届けします。
- 本稿は、2026年10月1日~10月21日に更新されたMirantis社のリリースノートからの抜粋です。
- 最新のリリース情報の詳細につきましてはMirantis社のリリースノート全文をご確認ください。
MCR(Mirantis Container Runtime/旧Docker Enterprise Engine)

MCR 25.0.19(2026-OCT-05)
- リリースノート:https://docs.mirantis.com/mcr/25.0/release-notes/25-0-19.html
- 主な特徴:
- FIPS パッケージ(+fips)を Go Cryptographic Module(SafeLogic CryptoComply Native Go、CMVP 認証 #5349)でビルド。FIPS 以外のパッケージへの影響はありません。
- libcrypto3-mirantis パッケージは不要となり、MCR 25.0.19 への更新後に削除できます。
- MCR固有の変更:
- Go 1.26.6 に更新(runc は Go 1.26.7 でビルド)
- Docker CLI が ML-KEM ハイブリッド(耐量子暗号)の TLS 鍵交換に対応
- Windows 版 Docker CLI が
%ProgramData%\Docker\cli-pluginsをプラグイン検索先から除外(CVE-2025-15558 対策) - ネストしたバインドマウントでの
docker cpの修正を、アップストリームのリリースに先行して取り込み
- セキュリティ:MCRのコンテナイメージに影響する複数のCVEを修正
- CVE-2026-56865 ほか(詳細はリリースノートを参照)
- 主なコンポーネントのバージョン:https://docs.mirantis.com/mcr/25.0/release-notes/25-0-19.html#major-component-versions
- Moby 25.0.19 / Docker CLI 25.0.7 / containerd 1.7.35(Linux) / runc 1.4.3
MCR 29.8.0(2026-OCT-05)
【重要!!】脆弱性への修正を含むリリースです。早めの適用をご検討ください。
- アップストリーム(Moby)のリリースに先行して、セキュリティ修正 2 件を取り込んでいます。
- このほか、gRPC-Go(CVE-2026-84304)や moby/go-archive の tar 展開処理(CVE-2026-17106:展開先ディレクトリ外への書き込み)など、多数の CVE を修正しています。
- MCR 29.2.1/29.2.1.1/29.4.1 をご利用の場合は、クラスタがクォーラムを失い停止する問題があるため、直ちにアップグレードしてください。
- リリースノート:https://docs.mirantis.com/mcr/29/release-notes/29-8-0.html
- 主な特徴:MCR 29.8.0 は、Moby 29.8.0 と Docker CLI 29.8.0 のアップストリームリリースを含みます(MCR としてリリースされなかった 29.6.2/29.7.0/29.7.1/29.7.2 の変更も含む)。
- 同梱の Compose プラグインを 5.1 系から 5.5 系に更新
- FIPS パッケージを Go Cryptographic Module(CMVP 認証 #5349)でビルド。libcrypto3-mirantis は不要となり、アップグレード後に削除できます。
- MCR固有の変更:
- Ubuntu 26.04 LTS 向けパッケージを提供
- Docker CLI が ML-KEM ハイブリッド(耐量子暗号)の TLS 鍵交換に対応し、29.6.1 で導入された PQC 対応が完成
- コンテナのポリシー適用を Open Policy Agent(OPA)1.19 に移行
- アップストリームの主な変更:
docker create/docker runに--umaskフラグを追加、デーモンオプションdefault-stop-timeoutを追加、image マウントタイプが正式機能に、など - 主なコンポーネントのバージョン:https://docs.mirantis.com/mcr/29/release-notes/29-8-0.html#major-component-versions
- Moby 29.8.0 / Docker CLI 29.8.0 / containerd 2.3.4 / runc 1.4.3 / Docker Compose 5.5.1 / gVisor release-20260831.0
【重要!!】
- containerd が 1.x から 2.x にアップグレードされているため、以前のメジャーリリースから MCR 29.8.0 へアップグレードする際は、docker-ee より先に containerd.io をアップグレードしてください。
- 両方を同時にアップグレードして、再起動されるはずのコンテナが停止したままになった場合は、
systemctl restart dockerコマンドで MCR を再起動すると復旧できます。
- 両方を同時にアップグレードして、再起動されるはずのコンテナが停止したままになった場合は、
- Compose 5.5 ではイメージの識別方法が変わったため、アップグレード後に最初に
docker compose upを実行すると、プロジェクトごとにコンテナが 1 回再作成されます。- containerd イメージストアを使っているデーモンでは、すべてのプロジェクトのすべてのコンテナが再作成されます。overlay2 などでは、
type: imageボリュームをマウントしているサービスのコンテナだけが再作成されます。 - 事前に各デーモンのイメージストアを確認し、ステージング環境でアップグレードを試してください。再作成を許容できない場合は、メンテナンス時間帯に実施してください。
- containerd イメージストアを使っているデーモンでは、すべてのプロジェクトのすべてのコンテナが再作成されます。overlay2 などでは、
◆ MCRリリースまとめ:
今回のリリースは、FIPS パッケージの Go Cryptographic Module への移行と、多数の脆弱性(CVE)の修正を中心としたアップデートです。特に MCR 29.8.0 はアップストリームに先行したセキュリティ修正を含むため、早めの適用をご検討ください。あわせて、Compose 5.5 への更新に伴うコンテナの再作成にご注意ください。
MKE(Mirantis Kubernetes Engine/旧Docker Enterprise & Universal Control Plane)

MKE 3.8.17(2026-OCT-05)
- 主な特徴:
- 必要なイメージを kubelet のガベージコレクションの対象から除外できるように
- リリースノート:https://docs.mirantis.com/mke/3.8/release-notes/3-8-17.html
- 主なコンポーネントのバージョン:
- https://docs.mirantis.com/mke/3.8/release-notes/3-8-17/component-versions.html
- Kubernetes 1.31.13
- Calico 3.29.7
- https://docs.mirantis.com/mke/3.8/release-notes/3-8-17/component-versions.html
- セキュリティ情報:https://docs.mirantis.com/mke/3.8/release-notes/3-8-17/security-information-3817.html
- 脆弱性対応のため Interlock 3.4.5、cri-dockerd 0.4.7、Golang 1.26.7、enzi 1.5.6、containerd-shim-process 3.8.4 に更新
- CVE-2026-8932 ほか(詳細はセキュリティ情報を参照)
【重要!!】
- 脆弱性を軽減するために以前に Ingress Controller を無効にしていた場合、Mirantis では、MKE 3.8.17 へのアップグレード後にこのコンポーネントを再度有効にすることを推奨しています。
- MKE 3.7.x から MKE 3.8.x へアップグレードすると、Kubernetes 1.31 で導入されたハッシュ計算ルールにより、コンテナが再起動する可能性があります。
- 自動インプレース・クラスタ・アップグレード方式を使用した場合にすべてのノードで同時にコンテナが再起動するのを避けるため、phased in-place cluster upgrade method(段階的なインプレース・クラスタ・アップグレード方式)または blue-green deployment upgrade method(ブルーグリーン・デプロイメント方式)を推奨します。
MKE 3.9.7(2026-OCT-05)
- 主な特徴:
- 必要なイメージを kubelet のガベージコレクションの対象から除外できるように
- CoreDNS から Prometheus メトリクスを収集
- RHEL 9.8、Ubuntu 26.04、Windows Server 2025 をサポート
- リリースノート:https://docs.mirantis.com/mke/3.9/release-notes/3-9-7.html
- 主なコンポーネント:
- https://docs.mirantis.com/mke/3.9/release-notes/3-9-7/component-versions.html
- Kubernetes 1.34.9
- Calico 3.31.6
- https://docs.mirantis.com/mke/3.9/release-notes/3-9-7/component-versions.html
- セキュリティ情報:
- https://docs.mirantis.com/mke/3.9/release-notes/3-9-7/security-information-3907.html
- 脆弱性対応のため Interlock 3.5.6、cri-dockerd 0.4.7、Golang 1.26.7、enzi 1.5.6、containerd-shim-process 3.8.4 に更新
- CVE-2026-8932 ほか(詳細はセキュリティ情報を参照)
【重要!】
- REST API のバージョン変更により、MKE 3.8.10 以前から MKE 3.9 へアップグレードする場合は、まず MKE 3.8.11 へアップグレードし、その後 MCR 25.0.12 以降へアップグレードする必要があります。
- 脆弱性を軽減するために以前にIngress Controllerを無効にしていた場合、Mirantisでは、MKE 3.9.0へのアップグレード後に、このコンポーネントを再度有効にすることを推奨しています。また、Mirantisでは、Ingress ControllerからEnvoy Gateway Controllerへの移行を推奨しています。
MKE 4k 4.2.1(2026-OCT-15)
- 主な特徴:
- スケジュール実行・暗号化に対応したバックアップ
- 認証付きレジストリからのイメージ取得
- 既存の AWS/vSphere 子クラスタのインフラ構成をその場で変更
- 子クラスタごとのバージョン制御
- mkectl にコントロールプレーンノード管理・事前チェック・証明書管理・アカウント管理のコマンドを追加
- Dex OIDC プロキシのサポート、k0rdent Enterprise 1.4.1
- リリースノート: https://docs.mirantis.com/mke4/latest/release-notes/
◆ MKE リリースまとめ:今回のMKEリリースは、3.8.17/3.9.7 での kubelet ガベージコレクションからの必要イメージ保護やミドルウェア更新による脆弱性対応、3.9.7 での対応 OS の拡大(RHEL 9.8・Ubuntu 26.04・Windows Server 2025)に加え、MKE 4k 4.2.1 でのバックアップやクラスタ管理機能の強化を含むアップデートです。
MSR(Mirantis Secure Registry/旧Docker Trusted Registry)

MSR 2.9.30(2026-MAR-09)※前回から更新なし
【重要!!】
- MSR 2.9.x は2027年3月24日にサポート終了(EOL)を迎えます。
- セキュリティアップデート、修正、およびサポートを受けるために、サポート対象である最新バージョンへのアップグレードを強く推奨します。
- リリースノート:https://docs.mirantis.com/msr/2.9/release-notes/2-9-30.html
MSR 2.10.3(2026-OCT-05)
- 主な特徴:セキュリティ修正、依存関係の更新、およびバグ修正に注力したパッチリリースです。
- リリースノート:https://docs.mirantis.com/msr/2.10/release-notes/2-10-3/
- 主な修正:
- HTTP レスポンスの Server ヘッダーに NGINX のバージョンを含めないようにし、レジストリのエンドポイントでのバージョン情報の露出を低減
- 主なコンポーネントのバージョン:https://docs.mirantis.com/msr/2.10/release-notes/2-10-3/component-versions/
- Golang 1.25.13 / Distribution 2.7.1 / PostgreSQL 16.15 / Alpine Linux 3.23.6 / containerd 1.7.35
- セキュリティ情報:https://docs.mirantis.com/msr/2.10/release-notes/2-10-3/security-information/
※MSR 2.10 系は 2026年7月7日に一般提供(GA)が開始されました(2.10.0)。
MSR 4.0.2(2025-MAR-10)※前回から更新なし
【重要!!】
- MSR 4.0は2026年7月17日にサポート終了(EOL)を迎えました。
- サポートの継続およびセキュリティアップデートの適用を受けるために、最新バージョンへのアップグレードを推奨します。
- リリースノート:https://docs.mirantis.com/msr/4.0/release-notes/4-0-2/4-0-2/
MSR 4.13.8(2026-OCT-05)
- 主な特徴:MSR 4.13.8 は、Harbor 2.13.2 のアップストリームリリースをベースとしています。
- 既存の SPDX に加え、CycloneDX 形式の SBOM(ソフトウェア部品表)の生成に対応(Administration > Configuration > System Settings の SBOM Format 設定)
- デプロイごとに一意で変更不可のクラスタ ID(UUID)を付与(
GET /api/v2.0/systeminfoのmsr_cluster_idで取得可能。UI では未対応) - 4.13.6 より前のリリースから
helm upgrade --reuse-valuesでアップグレードすると失敗する問題を修正 - イメージの同時レプリケーション時に、プロジェクトのストレージクォータ更新が最大 5 分間失敗し続ける問題を修正
- リリースノート:https://docs.mirantis.com/msr/4.13/release-notes/4-13-8/
◆ MSR リリースまとめ:今回のMSRリリースは、2.10.3 でのセキュリティ修正と依存関係の更新に加え、4.13.8 での CycloneDX 形式の SBOM 対応やアップグレード・レプリケーション関連の不具合修正を含むアップデートです。
※バージョンアップに関するご相談はこちらからお問い合わせください。
EOL情報
EOLとはEnd of Lifeの略で、ベンダーによるサポート期間が終了する状態を指し、重大なバグや脆弱性が発見されても、パッチリリースや修正が行われない状態を指します。Mirantis製品のライフサイクルは通常2年です。そのため、定期的かつ計画的なバージョンアップメンテナンスが運用上の必須事項となっております。
詳細はMirantis社のメンテナンスライフサイクルページをご参照ください。
※MCRはバージョンアップに伴い、古いバージョンのOSはサポートがなくなる場合がございますので、OSの定期的なバージョンアップも必要となります。詳細はリリースノート内の compatibility matrixページをご参照ください。
現在サポートが終了している(EOL)バージョン
次にサポートが終了するバージョン
- MCR 25.y.z (2027-MAR-24)
- MSR 2.9.z (2027-MAR-24)
- MKE 3.8.z (2027-MAR-24)
- MSR 4.13.z (2027-MAY-16)
◆ EOL予定の製品をご利用中の場合は、計画的なバージョンアップをお願いいたします。
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