Neo4j Desktop 2.0登場!進化したUIとツールをさっそく試してみた

はじめに

グラフデータベースの最前線で進化を続けるNeo4jから、待望のNeo4j Desktop 2.0がリリースされました。
本記事では、この生まれ変わった2.0の進化ポイントや旧バージョンとの違い、実際の使い心地について紹介します。

Neo4j Desktopとは?

Neo4j Desktopは、Neo4jのグラフデータベースをローカル環境に構築・管理できるGUIツールです。
複数の独立したデータベース管理システム(DBMS)インスタンスを、GUIで直感的に作成・切り替えられます。
さらに、Neo4j Enterprise Editionと同じ機能を開発用途に限り無料で利用できるため、本番環境と同等の機能を手軽に試せるのが最大の利点です。

Neo4j Desktop 2.0の進化ポイント

UI/UXの刷新:直感的で統一されたインターフェース

Auraコンソールと一貫性のあるモダンなUIに刷新されました。
ツール群が1つのアプリウィンドウにまとめられているため、ツールごとに個別のポップアップウィンドウを開くことなく、直感的に操作できるナビゲーションに改善されました。
また、ローカルインスタンスとリモート接続を同時に操作することも可能です。

進化したQueryツール(旧Neo4j Browser)

Neo4j BrowserはQueryという新しい名前で、大幅に機能強化されました。

  • 新しいCypherエディタ: 構文ハイライト、オートコンプリート、インラインヘルプ、リアルタイムリンティングで開発効率が向上
  • リッチなテーブル可視化: 大量データもスムーズに表示、シンプルなフィルタリング機能も追加
  • スケーラブルなグラフ可視化: 新エンジンでより多くのノードやリレーションシップを高速描画
  • 強化された履歴機能: サイドバーで履歴管理・検索が容易に
  • 改善された保存済みCypher: クエリの管理と再利用がより便利に
  • 新しいパラメータUI: 直感的なパラメータ設定を可能に
  • スタイリングサポート: グラフのスタイル設定とカスタマイズに対応

これらの機能で、より快適で効率的なグラフデータ操作が実現します。

旧バージョンとの比較

詳細はこちら
https://neo4j.com/docs/desktop/2.0/comparison/

コンソール比較

  • Desktop 1.5.9および1.6.x:
    「プロジェクト > DBMS > データベース」という階層構造
  • Desktop 2.0.x:
    「インスタンス(= DBMS)」単位でシンプルに管理

対応Neo4jバージョン

  • Desktop 1.5.9および1.6.x:
    Neo4j 4.x系、Neo4j 5.1.0-5.26.x (LTS)
  • Desktop 2.0.x:
    Neo4j 5.1.0から最新(2025年7月時点)の2025.06までサポート

旧バージョンはバージョン2.0.xと並行してインストールできます。
旧バージョンは当面の間引き続き使えますが、Neo4j 4.1.0と同時に廃止されます。

Neo4j Desktop 2.0を実際に使ってみた

インストール

公式のダウンロードセンターからダウンロードしてインストールします。
https://neo4j.com/deployment-center/

インスタンス作成

右上の「Create instance」からインスタンスを作成します。


インスタンス名、Neo4jバージョン、パスワード入れて作成します。

Query接続

接続したいインスタンスの「Connect」→「Query」からクエリ接続します。


左側のサイドバーのTools下の「Query」からもクエリ接続できます。

テストデータ投入

テストデータとして、Queryの初期画面に表示されているDATASETから映画データを投入します。
「DATASET」を押すと左側にガイドが出現するのでそのデモに沿ってクエリ入力をすると映画のテストデータが入ります。

クエリ画面

クエリ入力画面は旧バージョンより構文ハイライトが改善され見やすくなりました。

もちろんグラフ表示もできます。

サイドバーに色々便利な機能が追加されました。

  • 保存したクエリの確認
  • クエリ履歴の確認
  • Cypherリファレンス
  • パラメーターの設定

Explore接続

Exploreは、Neo4j Bloomを搭載したグラフ探索ツールです。
Cypherを使わずにデータを可視化・操作でき、既存のつながりの確認や、新しいリレーションシップの追加もUI上で行えます。

Queryと同じようにインスタンス「Connect」→「Explore」から接続orサイドバーの「Explore」から接続します。

リモート接続

Neo4j Auraインスタンスを含む、リモートで実行されているNeo4jインスタンス/DBMSに接続できます。
サイドバーの「Remote connections」から「Add connection」ボタンを押して接続します。

まとめ

Neo4j Desktop 2.0は、新しいUIで操作しやすく、ツールへのアクセスもしやすくなりました。
ローカル・リモートの接続も一元的に管理でき、開発者にとって非常に使いやすくなっています。
旧バージョンと併用できるので、まずは気軽にインストールして試してみてはいかがでしょうか。

参考

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Author

ごま煎餅を食べて生きるエンジニア。

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