CL All Hands 2025 in Okinawa 企画の裏側とポイント

CL All Handsの様子については、コチラの記事で安田さんから紹介されています。どんなことをやったのか、どんな様子だったのか、については安田さんの記事をみてもらえればと思います!

今回の私の記事では、CL All Handsの裏側、企画や運営の観点で記事を書こうと思います。アンケートの結果的にも、参加者の反応的にも、今回のAll Handsは例年と比べても大成功だったと思っています。その成功に繋がったポイントをまとめることで、同じようなイベントを企画している人の参考になると良いなぁと思っています!

(完全に忘れている来年の我々の思い出しにも使えるはず…)

CL All Hands事前・事後アンケートの結果

成功のポイント

最初に一番言いたいことを書いちゃいます!

成功の要因は様々あったのですが、その中でも大きなポイントを2つ紹介します。ポイントだけ書かれてもイメージできないかなと思うので、後ほど実際にこのポイントをどのように適用していったのかを「全体企画検討」「個別企画検討」「個別企画実施」の3つで説明します。

1つ目のポイント

全体企画・個別企画を以下の流れで進める

  1. 最初に企画のテーマを明文化する
  2. 目的・制約・ニュアンスの認識を合わせる
  3. 具体的な「やること」や「やり方」は信じて任せる

テーマ・目的・制約・やること・やり方のイメージ

2つ目のポイント

1つのテーマにフォーカスする。1つにフォーカスするために全体企画・個別企画では特に以下の2点を気にする。

  1. テーマ、目的、制約をシンプルにする
  2. 企画全体で一貫性を保つ

全体と個別を一貫性を持って結び付けるフラクタルなイメージ

コンテキスト

イベントのポイントを説明する前に、会社自体の情報をざっくりまとめておきます。コンテキストを踏まえて先の情報を読んでもらえればと思います。更に気になる方はコチラ

  • 従業員数:85名(2025.4.1時点)
  • リモート勤務率:100%
  • 勤務地:全国各地(関東55名、北陸12名、北海道:4名、九州6名…)

企画のスケジュール

準備にかけた日程感も分かると同じ企画をしている人の参考になると思うので公開しておきます。飛ばしても大丈夫なので興味ある人は読んでください。ちなみに、イベント専任メンバーはおらず、週に1時間くらいのペースで準備をしました。ラスト2週間は週5時間くらい準備していたかなと思います。

  • 3/11 テーマ決定「個と個をつなぎ、自然に助け合える関係をつくる」
  • 3/17 全社向けにテーマ発表、CL All Hands運営メンバー募集
  • 4/3   運営メンバーで全体設計スタート、Day1の個別コンテンツ「BBQ」が決定
  • 4/7   Day2の個別コンテンツ「沖縄QUEST」の原形ができる
  • 4/16 Day3の個別コンテンツ「All Hands All Hearts(絵葉書)」の原形ができる
  • 4/23 Day1の個別コンテンツ「LT大会」が決定
  • 5/14 個別コンテンツ毎にチームを分割して詳細な企画を開始
  • 5/21 当日のウォークスルー
  • 6/2-4 CL All Hands当日

全体企画検討

テーマを明文化

クリエーションラインはリモートワークメインということもあり、所属チーム外のメンバー同士の繋がりに課題がありました。そこで、「個と個をつなぎ、自然に助け合える関係をつくる」というテーマに決めました。CL All Handsという対面イベントで関係を作り、リモートワークに戻った後も協力できる状態を作る、というものです。

目的・制約・ニュアンスの認識合わせ

テーマが決まったので次はイベントの目的です。テーマが明確だったこともあり、AIを活用しながら目的を以下の4つに決めました。目的がはっきりしたことでイベントの大成功の状態がイメージできるようになりました。

目的

  1. 個の繋がり強化
  2. 協力しやすい関係づくり
  3. 楽しみながらの一体感
  4. 感謝と還元

次に制約についてです。主に物理的な制約になります。

制約

  • 場所:沖縄
  • 日数:3日
  • 参加人数:85人程度

そしてイベントのニュアンスです。今年は場所が沖縄ということもあり、沖縄という制約を活かしつつ、目的にもある「楽しみながら」を実現できるような感じにしたいね、という共通認識ができました。

具体的な「やること」や「やり方」は信じて任せる

ではさっそく個別企画の具体的な詳細を詰めていきましょうか!とはせず、抽象的なレベルで認識を合わせていきました。例えば「2日目の沖縄QUESTは少数の個人が深く繋がるものにしよう」とか「チーム発表では広く薄くでもいいので全体が繋がる企画にしてグラデーションをつけよう」と言ったものです。

個別企画の話を全くしないかというとそうでもなく、様々なアイデアやニュアンスの話は出ていました。ただ、詳細までは踏み込まず、詳細な検討は個別企画グループにお任せしました。個別企画グループは3-5人程度です。内容の検討だけでなく、物品の準備や社内への説明なども任せる形で進めました。

ここまでの話し合いで運営メンバーは共通認識ができているので分担しても良いものを作ってくれるという信頼感がありました。

個別企画検討:沖縄QUESTの検討

テーマを明文化

沖縄QUESTはDay2のメインコンテンツです。企画メンバーが集まった最初のミーティングで決めたのはテーマでした。イベント全体のテーマや沖縄QUESTへの期待を加味して「沖縄QUEST 〜CLのきらりを発見する旅〜」というテーマに決まりました。テーマを検討する対話の中で「きらり」というキーワードも出てきました。最初は「個性」と呼んでいたんですが「きらり」という言葉の方がピッタリくるね!ということでイベント全体を通して使われる言葉にもなりました。

目的・制約・ニュアンスの認識合わせ

いい感じのテーマも決まったので次は目的です。目的は初見でも分かるように「きらり」を使わず、以下のようにしました。

目的

「ミッションをチームでクリアする体験の中で、個性を発揮し、メンバーの個性を発見する」

次に制約です。全体と同じく物理的な制約があります。

制約

  • 時間:9:30-16:30
  • お金:1人5,000円(7人1チームなので合計35,000円)

最後にニュアンスですが、目的にもある「楽しみながらの一体感」というのがこのイベントのニュアンスです。運営側としても「一体感」を持って「楽しい」雰囲気になるための場づくりを考えました。具体的には、クリエーションラインらしい盛り上げ方ということで寸劇です。寸劇の中身を要約すると「社員全員がサータ・アンダギー公国という異世界に転生してしまい、旅の中できらりパワーを集めることで国に平和を取り戻す」というものです。いつも社外で演じているメンバーとは違うメンバーでやったので、意外さもあり楽しんでもらえたと思います。

具体的な「やること」や「やり方」は信じて任せる

ここは結構重要なポイントになるんですが、沖縄QUESTで実施することや、実施方法については何1つ指示しないことに決めました。具体的なことは次の沖縄QUESTの中身で説明しますが、やることを決めない代わりにミッションを決めました。やることは参加者にお任せです。ミッションは以下の4つです。チームメンバー全員でミッションを達成することが目的に繋がっていくように考えました。

  • ミッション
    • チーム全員の笑顔あふれる写真と動画を撮影せよ
    • チーム全員が満足する食を見つけよ
    • 沖縄文化の象徴を見つけよ
    • チームメンバー全員のきらりを全体の前で発表せよ

個別企画実施:沖縄QUESTの中身

まずは沖縄QUESTの概要を説明します。上記で説明した内容がほぼ全てになりますが、実際に社内で説明した資料を貼っておきます。

実際にやってみると、これが大成功でした。全社員がイベントのテーマ・目的・制約を頭に入れた上で、自主的にやることややり方を考えてQUESTをしてくれました。

当たり前ですが、具体的な指示をしていないのでチーム毎に行く場所、食べた物、やったことがバラバラです。宮城島に行くチーム、染め物やシーサー作りのような体験を重視するチーム、アクティビティを楽しむチーム…チームの個性が出たプランになっていました。

ちなみに我々のチームでは旅のテーマを「アクティビティ全振り」に決めました。「最高の自然の中でアクティビティを行うことで自分自身を解放し、お互いを深く知る」というノリです。いろんなアクティビティ全振りアイデアを出した上で、時間の制約の中でサイコーのプランを考えた結果、嘉手納でカヤックに乗った後に青の洞窟でシュノーケリングをする、というプランになりました。ランチは移動時間などの計算外を吸収する余白にするため事前に決めないということも決めました。結果としてアクティビティ2つとランチ、全て無事に楽しむことができました!

まとめ

CL All Hands 2025 Okinawaの企画の裏側と成功のポイントを書きました。良いイベントになったのは参加者が積極的に楽しんでくれたのが一番大きい理由ではありますが、その積極性をより引き出す設計ができたのかなと思います。改めて書きますが、その設計のポイントは以下の2つです。

1つ目のポイント

全体企画・個別企画において、以下の流れで進める。

  1. 最初に企画のテーマを明文化する
  2. 目的・制約・ニュアンスの認識を合わせる
  3. 具体的な「やること」や「やり方」は信じて任せる

テーマ・目的・制約・やること・やり方のイメージ

2つ目のポイント

1つのテーマにフォーカスする。フォーカスするために全体企画・個別企画では特に以下の2点を気にする。

  1. テーマ、目的、制約をシンプルにする
  2. 企画全体で一貫性を保つ

全体と個別を一貫性を持って結び付けるフラクタルなイメージ

所感

年に一度の合宿、と思うと「アレはやりたい!せっかくだからコレもやりたい!あとソレも…」と色々詰め込みたくなります。ただ、2泊3日程度だと、実際にガッツリ時間を取れるのは2日目くらいで、多くても1.5日くらいしかありません。この「時間がないけどやりたいことがいっぱいある!」への対策として以下の4つが考えられます。

  1. 合宿の日数を増やす
  2. 合宿の頻度を増やす
  3. 合宿の拘束時間を増やす(早朝から深夜までコンテンツを入れる)
  4. やることを1つに絞る

1,2はやれる所はやってみても良いと思いますが、業務・過程・お金の面でなかなか難しいのが現実かなと思います。増やすにしてもキリがないですし。3は逆効果すらあり得ると思っていて、余白で生まれる計画できない何かが入り込む隙がなくなってしまいます。となると4しかなくなります。

今回CL All Handsでも対策4を採用し、色々やりたい欲求を抑えてテーマを1つにしました。これが非常に良かったのかなぁと思いました。「大事なこと1つにフォーカスしてしっかりやり切る」というのはアジャイルな考え方に慣れている私たちとの相性も良かったと思います。

来年もきっとCL All Handsは開催されると思いますが、「大事なこと1つにフォーカスする」というのは継続できると良さそうだなと思っています!同じような企画を検討している人の参考になれば幸いです!また、何か気になることがあれば、気軽に直接連絡いただければと思いまーす!

Author

Co-Creation Startup チームリーダー。
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週末はずっと息子と野球をしているのでやや黒めです。

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