顧客情報のデータクレンジングに奮闘中

突然ですが、皆さんは自分のスマホの電話帳を整理整頓していますか?どんな人や場所の電話番号やメールアドレスがどんなふうに登録されているか把握されていますか?定期的に必要なものとそうでないものを整理していますか?
筆者はスマホ以前は電話帳やアドレス帳に必要な情報を書き出して整理していました。アドレス帳に新しい連絡先を追加したり、新しいアドレス帳に一番最初に書き込みをしたときの新鮮なワクワクする気持ちは今でもよく覚えています。覚えているといえば、よく連絡する友人やお店の電話番号は記憶していて、わざわざアドレス帳を確認しなくてもすぐに電話をかけることができました。
Eメールが一般的になってからも、時々パソコンの電話帳を整理していましたが、スマホが一般的になり電話帳もクラウドで共有できるようになってからは、まったく気にしなくなりました。かろうじて覚えている電話番号は自分の番号だけ、という状態です。でも、自分が誰に連絡したいのかだけわかっていれば個人の場合は困ることはありませんね。
さて、ではCRMに記録されている顧客情報はどうでしょうか?
会社にとっての電話帳
会社にとっての「電話帳」や「アドレス帳」はCRM(Customer Relationship Management)です。会社=企業というのは「人・モノ・金・情報」という経営資源を 使って事業を行い、社会が必要とする商品やサービス を提供する利益追求の組織ですから、その「電話帳」「アドレス帳」であるCRMに登録されているお客様の情報は、会社にとっての資産とも言えます。そして、企業と個人とでは活動内容の意味や目的が異なりますから、「電話帳」「アドレス帳」が持つ役割も少し変わってきます。

こうして比較してみると、CRMに記録されている顧客情報が企業にとっての資産であるということが理解できると思います。
データクレンジングとは?!
さて、ここでようやくブログタイトルにある「データクレンジング」の登場です。データクレンジングとは、この企業の資産であるCRMに登録されている様々なデータを、いつでもデータ分析できる状態に保つ活動を指します。具体的には、データベースなどのデータセット内で、誤りや欠損、重複などの不備を修正し、データの正確性や品質を高める作業です。
日々の業務でやり取りしている担当者の所属や住所、電話番号が変わったときにデータを修正したり更新したりする作業もデータクレンジングに該当しますので、特別な作業ではなく各自が日頃から取り組んでいる業務のひとつとも言えます。
しかし、どうしてもその時に更新できない、あるいは修正できない状況が起きてしまうことがあります。また入力する人によって表記ゆれが起きやすい作業でもあります(例:住所に使う数字の全角/半角、「株式会社」の省略など)。些末ですがとても大切な業務であることは明白なのに、同じように入力しつづけることが難しい、そういう業務のひとつではないかと思います。
データクレンジングはなぜ必要か?
データクレンジングを定期的に、継続して実施する理由には以下のようなことがあります。
- データの質の向上
- 業務の手戻りを防ぐ
- 業務やサービスの品質維持につながる
- 業務における意思決定の質が上がる
- データ分析が容易になる
CRMはリアルタイムでチーム全員がアクセスするツールですから、情報の鮮度を保つ必要があります。古い情報をそれとは知らずに誰かが使用することで、不要な確認作業など業務の手戻りが発生します。確認にかかる時間はわずかなものかもしれませんが、そのような不要な業務が定期的に発生する可能性があることは、ある意味企業にとってのリスクとも言えます。ですから、定期的に棚卸をすればよいものではないのです。日々のメンテナンスに加えて定期的な棚卸がある、くらいでなくては信頼できるデータになりえません。
データクレンジングは誰のため?
CLではこれまでもお客様情報を整理して様々なご案内などに活用してきましたが、今改めて見直しているところです。業務の手戻りを減らしたいだけではなく、私たちの持つ情報やノウハウ、アイデアを必要としているお客様によいタイミングできちんとご連絡できるように準備しておくことも、私たちがお客様のためにできることだと考えています。ビジネスオペレーションチームでは、そういう気持ちでデータクレンジングを行っています。

単なるビジネス情報のご案内としてではなく、それがお客様にどのように役に立つものなのか、お客様やお客様のビジネスで技術をどのように活用することが最適なのか、一緒に汗をかいて考えていきたいという私たちのメッセージを、必要としているお客様にお伝えしていきたいと、バックオフィスのさらに後ろから試行錯誤を繰り返しているところです。