PCA 合格記。Claude Codeを使った毎日の問題演習とチートシートで模擬問題正答率 42%→84% まで伸ばした話

こんにちは! クリエーションラインの吉羽@なさです。
前回のブログ では、Gemini、NotebookLM を使って「点と点をつないで線にする学習法」をご紹介しました。この学習法を活用し、Associate Cloud Engineer(ACE)を取得し、次のステップとして Google Cloud Professional Cloud Architect(PCA) の試験に合格することができました。
PCA は ACE とはまったく違う試験であり、問題文が長く条件も多く、正解は「動く構成」ではなく 「最も適切な設計判断」 です。
ドキュメントを読んでも頭に入らない、という以前と同じ悩みは変わりませんでした。ただ、今回は学習の相棒が Gemini の Gems から Claude Codeに進化し、Obsidian とチートシートを組み合わせた「自分専用の学習システム」ができあがっていました。
本記事では、PCA 合格に至った学習法——特に チートシートによる物忘れ対策、キーワードからサービスを想像する力、Claude Code を使った毎日の学習サイクル——をお伝えします。
1.ACE から PCA へ。求められる力が変わった
ACE を取得したあと、いざ PCA のUdemyの模擬問題を解いてみると、最初のスコアは 42% でした。ACE 取得から時間が経過していたとはいえこの結果には正直、凹みました。
PCA で問われるのは、サービス名を思い出すことではなく、ビジネス要件をどうアーキテクチャに落とすか です。ACE のときは「このサービスは何ができるか」をストーリーで覚えれば十分でしたが、PCA では「この条件なら Cloud Run ではなく GKE なのはなぜか」を即座に説明できなければなりません。
| 項目 | Associate | Professional Architect |
|---|---|---|
| 問題の焦点 | サービス理解 | 設計判断・トレードオフ |
この結果を受けてインフラ学習の記事でヤマモトさんから教わった「知識のインデックス(索引)」がまだ自分には足りないこと、そして、そこからさらに一歩進んで 「判断のインデックス」 が必要だと感じました。問題文に現れるキーワードから、候補となるサービスや構成パターンを瞬時に引き出せる——そんな地図がなければ、問題の中で迷子になってしまいます。
2.人間の脳は忘れる。だからチートシートを作った
私は用語を丸暗記するタイプではありません。何度も同じ問題でつまずいたあと気づいたのは、「覚えようとするほど忘れる」 ということでした。人間の脳は、特に初めて触れるサービス名や設定値を、数日経つとあっさり消してしまいます。
そこで作ったのが、問題文のキーワードと正しい判断を1対1で対応させた 判断チートシート です。

このチートシートを毎朝クイズにして「自分の脳に記憶させた知識を引ける状態」を維持させるために使いました。丸暗記するのではなく関連するキーワードとセットで覚えて、問題を読むと関連するサービスや構成パターンを引き出せるようにする——これが今回の学習の軸でした。

特に気をつけたことは一度に全部を覚えようとしなかったことです。毎朝30問ずつのクイズを解いて、間違えたものを中心に翌日も再度クイズを出題してもらうように取り組みました。
なので、毎回正答率は60%前後だったのですが、しっかりと着実に記憶定着できていることを模擬問題を解くとことで実感できていました。効果がわかると毎日のクイズもやる気がでますし、何より負担のない量なので習慣化にも繋がりました。
3.チートシートの作成方法とClaude Code で毎日の学習サイクルを回すこと
このチートシートですが、実はClaude Code での学習サイクルが先であり、その副産物のものになります。
特定のプロンプトを実行するコマンドを作成し、Claude Code で実行、そしてObsidianで読む・解くを毎日の学習サイクルとして習慣化させていました。
毎日のルーティンは次のとおりです。
| 時間帯 | コマンド | 内容 |
|---|---|---|
| 朝 | morning | 問題バンクから10問(復習80% + 新規) |
| 朝(追加) | cheatsheet-quiz | チートシートから30問の暗記クイズ |
| 回答後 | grade / grade-cheatsheet | 自動採点・解説・弱点記録 |
| 夕方 | evening | 間違えた問題の復習5問 |
Claude Code で morning と打つだけで当日の問題セットが Markdown ファイルとして生成され、Obsidian でチェックボックスに回答を記入します。回答後に grade を実行すると、正誤判定と解説が追記されます。
問題バンクの問題作成にもコマンドを用意し、問題の作成と解説ドキュメントの両方を一度に作成できるようにしていました。そして、チートシートは解説ドキュメントの内容から特に肝となる部分から作成しました。
ですので、日々の学習サイクルで自然と問題バンクと解説ドキュメントが増えるとチートシートの内容も増えていき、少しずつ着実に引き出せる記憶と判断を増やしていきました。
わからない問題は AI に聞く。ただし公式ドキュメントで裏取り
問題作成と解説ドキュメント、チートシートの作成とAIに任せていますが、ここで気をつけなくてはいけないのが、ハルシネーションになります。
そこで Claude Code には、次のルールを設定しました。
- 回答の根拠は 公式ドキュメントの検索結果から1行引用 すること
- 検索で確認できない情報には 「(推測)」 と明記すること
- 外部 URL への直接 fetch は原則禁止し、検索スニペット から情報を取得すること
ACE 学習で NotebookLM を使っていたときは、「読み込ませた資料だけを根拠にする」安心感がありましたが、今回の学習ではその時と異なるため、ハルシネーション対策を実行しました。
トークン量を減らす工夫(学習を続けるためのコスト対策)
ハルシネーション対策と毎日の学習とで毎日使用を続けると、気づけばトークン代が積み上がります。だから「何でも全部読み込ませる」のではなく、必要なファイルだけ・必要なドメインだけ を渡すルールを先に決めました。
具体的には、次の4つです。
- 問題バンク全体を読まない — 問題を追加するときは、対象ドメインの問題だけ抽出して傾向を把握する
- 検索は fetch 禁止、スニペットのみ — 長い HTML を丸ごと読み込まず、検索結果の要約だけ使う
- 間違い履歴だけ先に読む — チートシートクイズは、過去の誤答キーワードを優先出題する
- ドキュメント調査は軽量モデルに委譲 — 重い調査作業をサブエージェントに分離し、メインの会話を軽く保つ
学習の質を落とさずにコストを抑える——これも習慣化の一部だと思っています。毎日使うものだからこそ、最初にルールを決めておくことが大切でした。
4.効果がわかりやすく現れた模擬問題の結果と問題に取り組む変化
学習の成果は、Udemy の模擬問題の正答率スコアに如実に表れました。

最初の 42% から、約2週間の集中学習で 84% まで伸びました。数字の伸び自体より、「なぜ間違えたか」を言語化できるようになった実感の方が大きかったです。
チートシートで苦手ドメインと間違えを少しずつ改善していけたことや判断パターンを反復したことがこの結果に繋がったのではないかと思います。
キーワードからサービスを想像できる=問題文を読むのが楽しくなる
試験の回答は基本4択(問題によっては複数回答)のため、問題文を読んだ後に選択肢で迷うことがあります。私も判断チートシートを活用する前は選択肢で迷い間違えてしまった問題が多数でした。
ですが、判断チートシートを深めていくうちに、問題文の読み方そのものが変わりました。
たとえば、次のようなキーワードが並んだとします。
- 「オンプレミス DB との接続が必要」
- 「サーバーレス」
- 「VPC 内で動く必要がある」
以前の私なら、4つの選択肢を1つずつ消去法で潰していました。しかしチートシートを繰り返したあとは、頭の中でこう動きます。App Engine Standard は VPC 外で動くため除外。残るのは App Engine Flexible か、Cloud Run + Serverless VPC Access の線——最初から絞り込めている感覚 がありました。
問題文に「VPN」「スケールゼロ」「マルチリージョン」「数十TB」といった言葉が飛び出すたびに、チートシートの表が頭の中で引き当てられる。これが、ヤマモトさんの言う「インデックス」と、前回書いた「点を線にする」学習法が、PCA 向けに具体化された形だと思います。
キーワード → 候補サービス → トレードオフで最終判断、という流れが体に染み込むと、長文問題でもパニックになりにくくなりました。
まとめ
今回の PCA 学習で一番大きかったのは、「覚える」から「引ける地図を持つ」への転換 でした。
- 人間の脳は忘れる → チートシートで外部記憶を補う
- キーワードからサービスを想像する → 問題文を読む速度が変わる
- 暗記ではなくトレードオフとつながり → 「なぜ他がダメか」まで説明できる
- Claude Code で毎日のサイクルを自動化 → 学習の摩擦を減らす
- AI は速いが、公式ドキュメントで裏取り → ハルシネーションを防ぐ
2025年の ACE 取得時は ChatGPT と Gemini が中心でしたが、2026年の PCA では Claude Code と Obsidian の学習システムがその役割を引き継ぎました。「点を線にする」学習法も、チートシートと判断フローによって、さらに実践的な形に進化したと感じています。
資格勉強で「覚えられない」「問題文が長すぎて頭がパンクする」と感じている方の参考になれば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
