新機能:Chainguard Harness のご紹介

本ブログは「Chainguard」社で2026年10月14日に公開された「 Introducing Chainguard Harness: Vulnerability hunting and remediation powered by Claude Mythos 5.1, no model access required 」の日本語翻訳です。
Chainguard Harness のご紹介
本日、私たちは Chainguard Harness を発表します。Chainguard Harness は、Anthropic の Claude Mythos 5.1 のようなフロンティア AI モデルを活用して、組織のアプリケーションコードに潜む悪用可能な脆弱性を探し出し、推奨される修正を含む、検証済みで再現可能なレポートを作成する新しいサービスです。Harness の発表にあわせて、Anthropic の Claude Marketplace を通じた提供も発表します。これにより、組織は既存の Anthropic とのコミットメントの一部を、悪用可能な脆弱性の発見と修正に充てることができます。
本日より、Chainguard Harness のベータ版ウェイトリストの受付を開始します。
ファーストパーティのコードとオープンソースのコードの両方で脆弱性の発見を行うフロンティアモデルは、これまで主に、重要インフラのための防御的なセキュリティ業務を行う一部の組織に限って提供されてきました。オープンウェイトモデルによる脅威が高まるなか、Chainguard Harness は、アクセス手段や、それを自ら行うためのセキュリティおよびエンジニアリングの専門知識を持たない組織にも、フロンティアのハーネスを届けます。
Chainguard が運用するフロンティアの脆弱性探索
Chainguard Factory はすでに、世界が依存するオープンソースソフトウェアを、ハードニングされ分離された環境でゼロから安全に再ビルドしています。Chainguard Harness は、それと同じレベルの厳密さを、フロンティアによる脆弱性の発見と修正に適用します。私たちは、これらの高度な AI モデルを中心に独自のハーネスを設計しました。Chainguard Harness は静的なコードをスキャンするだけではありません。アプリケーションをソースからビルドし、実際の攻撃者とまったく同じように、モデルが稼働中のアプリケーションのライブインスタンスを能動的に攻撃します。プロセスは次のように進みます。
- リポジトリを接続する: Chainguard GitHub App を使用して、リポジトリへの読み取り専用アクセスを付与する形で Chainguard とリポジトリを共有するか、ソースアーカイブをアップロードします。
- 分離された環境で再ビルドする: Chainguard Harness は、本番環境にデプロイされるのとまったく同じ方法でアプリケーションをソースからビルドし、安全で分離された microVM 内で起動します。
- エクスプロイトを探索する: Mythos 5.1 が稼働中のアプリケーションを能動的に調査し、ロジックの欠陥、インジェクション、リソース枯渇などの脆弱性を探します。ソースコード、Git 履歴、依存関係のソース、ビルド設定をもとに作業し、稼働中のアプリケーションがどのように応答するかを観察します。
- すべての発見事項を立証する: すべてのエクスプロイトは、新しい microVM 上で再実行されます。毎回確実に成功しないものは、レポートに掲載されません。また、推奨する各修正が脆弱性を確実に塞ぐことも確認します。エクスプロイトは、現在のコードに対しては成功し、修正後のコードに対しては失敗しなければなりません。
- 修正を届ける: Chainguard は、問題を再現するための信頼性の高い手順と、あなたのコードベース専用に作成されたカスタムの修正を提供します。お届けするレポートには、以下の内容が含まれます。
- エグゼクティブサマリー
- 各発見事項の深刻度と影響
- 各発見事項を確認するための手順
- あなたのコードベース向けに作成された推奨される修正内容
設計段階から分離を徹底
フロンティアモデルを実際のコードに向けるには、封じ込めを前提に構築されたハーネスが必要です。Harness はこれを 2 つの明確なフェーズで実現しています。1 つ目はセットアップフェーズです。ここでは別のモデルがアプリケーションをビルドし、依存関係とツールを取得し、microVM 内で稼働させます。その後、microVM は一時停止されます。次が探索フェーズです。microVM は、ネットワークの送信(egress)も認証情報も一切ない状態で、Mythos 5.1 のために再開されます。モデルが扱えるのは、シェルと Chainguard がビルドしたパッケージだけです。
エージェントループはサンドボックスの外で実行されるため、モデルが発行するすべてのツール呼び出しとコマンドはログに記録され、観察可能です。また、テスト対象のコードは信頼できないデータとして扱われ、解析対象のコードに隠されたプロンプトインジェクションを防ぎます。レポートに記載されるのは、各問題の内容とその確認方法であり、実際に動作する攻撃コードではありません。
封じ込めのアプローチにとどまらず、Chainguard Harness は、悪用可能な脆弱性を安全かつセキュアに発見し、修正を支援するための幅広いエンジニアリング上のイノベーションを組み合わせています。
- ライブアプリケーションのテスト: 静的なコードではなく実際に稼働中の挙動を評価し、ファーストパーティとサードパーティの両方のコードに潜む、実環境のランタイムの欠陥やロジックのバグを明らかにします。
- 再現可能な発見事項: すべてのエクスプロイトは毎回確実に成功するまで再実行され、推奨されるすべての修正は、それが阻止すべきエクスプロイトに対して検証されます。チームは本物の問題にだけ時間を使えます。
- オープンソースとファーストパーティのコードにわたるカスタム修正: コードベース全体を対象としたカスタムの推奨事項とレポートにより、セキュリティチームとエンジニアリングチームは、リスクの一覧ではなく、安全なコードへの道筋を手にできます。
- すべての修正に人間によるレビュー: すべての修正とレポートは、お客様に届く前に、担当者として名前の明記された Chainguard のエンジニアがレビューし、承認します。
- アップストリームへの開示: あなた自身のコードではなくオープンソースの依存関係に欠陥が見つかった場合、私たちがアップストリームのメンテナーと直接、協調的な開示プロセスを進めます。アップストリームで解決されると、パッチ適用済みのビルドが Chainguard Repository を通じてシームレスに提供されます。
リソースの負担なしに得られる安心
Chainguard Harness は、フロンティア AI によるスキャンの可視性と実行可能性を、社内で運用する際のリソース、専門知識、リスクの負担なしに、セキュリティチームとエンジニアリングチームに提供します。
- 攻撃者より先にリスクを捉える: 従来の静的スキャナーが見逃すランタイムのバグも含め、独自のコードとオープンソースの依存関係にわたって、悪用可能な脆弱性を先回りして発見し、パッチを適用できます。
- エンジニアリングの時間を本当の問題に集中させる: 再現可能な発見事項によって、チームの注意とリソースを最も対処しやすい問題に集中させられます。また、すべての修正があなたのコード専用に作成されているため、エンジニアはゼロから調査する代わりに、パッチをレビューしてデプロイするだけで済みます。
- 莫大なコストをかけずに最高水準の結果を得る: 高価なモデルへの API アクセスを確保したり、独自のテスト用ハーネスを構築して保護したり、AI の専門家を雇ったり、仕組みを動かそうとしながらトークン料金にコストを費やしたりする必要はありません。
Claude を活用し、Claude Marketplace で提供
Chainguard Harness は、Mythos 5.1 をはじめとする Anthropic の最先端モデルを活用し、安全かつ責任ある利用のために構築されています。モデルを操作するのは Chainguard のスタッフのみであり、Chainguard 以外の誰もモデルに指示を出したり、その生の出力を見たりすることはできません。すべてのアーティファクトは、お客様に届く前に、担当者として名前の明記された Chainguard のエンジニアがレビューし、承認します。Chainguard Harness は、チームがすでに使用している他の Claude 搭載ツールと並んで、Claude Marketplace から直接検索・購入できるようになります。これにより、AI を活用した高度なセキュリティを、はるかに多くのチームが利用できるようになります。
まずは限られた組織からアクセスを開放します。本日よりベータ版のウェイトリストに登録して、参加枠を確保してください。
クリエーションラインでは:
Chainguardの導入・運用の支援を行っております。お気軽にお問い合わせください。
